なぜWIN5「1倍台」の大本命を買ってはいけないのか…ルメールや川田将雅だからこそ疑っていい理由

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3月に入って寒さも和らいだ今日この頃。気温の変化とは関係なく懐具合は極寒のままである。身も心も温めるにはWIN5で臨時ボーナスをゲットするくらいしか楽しみがない。

そのWIN5だが、前回の結果は以下。

対象5レースすべてで1番人気馬が敗れ、2-2-8-9-2番人気の決着で496万2620円と、なかなかの高配当だった。二強ムードが濃厚だった中山記念(G2)は、比較的絞りやすかったかもしれないが、それまでの4つは割と悩ましかったのではないか。

予想の難易度としてはチューリップ賞(G2)が最難関。戦前から混戦模様の小倉は警戒され、8番人気馬の勝利とはいえ、シェアは6.4%。対するチューリップ賞は一つ下の9番人気でシェアが2.0%と低い。このタイミングで残り票数も2万9797票から一気に511票まで激減した。ここだけハズれてWIN4だった人はそこそこ多かっただろう。

その逆、この9番人気を拾いながらも最初のミッキークレストで即死したケースも少なくなかったはずである。何しろこのレースには、川田将雅の単勝1.4倍ジンセイが出走していたからだ。

かといってこのレースを1点にしたからこそ、チューリップ賞の点数を増やせてクリノメイが引っ掛かったという人もそれなりにいたはず。川田が勝ってさえいればと呪いの言葉を吐いたと思われる。

だが、結果論は重々承知した上で話せば、WIN5においてこういう買い方は、それほど旨味がないともいえる。というのも1倍台の大本命なんてのは、参加する大多数が購入する馬。そもそも高配当とは、虐殺された人間の屍の上で成り立っている訳であり、誰もが狙う人気馬を一緒に買ったところでみんな生き延びる。それは「的中したけどクソ安かった」という結末しか待っていない。

今回の結果にしても川田が勝っていた場合は、100万~150万くらいの想定。もちろんそれでも十分に魅力的な額だが、負けているのだから意味はなかった。

そこで改めて振り返りたいのは、WIN5における1倍台の馬を買うデメリットについてである。

先述した配当の安さはともかくとして、現実的に割と勝てないのだ。

これをデータで説明してみると2011年4月の初回から先週末の結果まで集計した場合、総合で【319-125- 59-139/642】勝率49.7%、芝で【215- 92- 42- 97/446】勝率48.2%、ダートで【102- 33- 17- 42/194】勝率52.6%だった。

芝もダートもほぼ似たような数字となり、体感的に「2回に1回は負けている」ということになる。これはもう購入した時点で半分は負けが決まっており、1倍台の大本命のイメージとは程遠い。WIN5ではなく通常の馬券を買うにしても、1倍台が5割しか勝てないというのは不安じゃないか。せめて7割8割くらい勝ってくれてこそ大本命だろう。

それが対象5レース中に2つでもあろうものなら、一見予想が大幅に楽になると思えて、リアルではさらに望み薄となっている。

ちなみに今年の1倍台は8レース中3レースで勝ったものの、残りの5レースで敗戦。勝率にして37.5%となり、過去の結果以上に苦戦が続いている状況。世紀末的な表現にすると、1倍台を1点にした時点で「おまえはもう(62.5%)死んでいる」訳だ。

※このときは北九州記念(G3)で1.5倍のベルカントが2着、札幌記念(G2)で1.6倍のモーリスが2着に負けて大波乱。JRAがトチ狂ってクソサマーWIN5とかやっていた時期にも重なり、15番人気馬の勝利まであったせいで酷かったなあ。

リーディング争いの常連ですらルメールが2戦2敗、川田が1勝2敗。これじゃ誰を信じればいいの?となりそうでならないのが今回のテーマ。ルメールや川田以外の騎手ならどうか。これなら2勝1敗で勝ち越している。

そこで注目したのが騎手人気。競馬民にはルメール川田補正が掛かっているため、実際の馬の実力より人気が上乗せされるカラクリがある。これは少し考えれば分かることだが、ルメールや川田で人気する馬より、彼らが乗っていないにもかかわらず、1倍台になるなら馬の力が評価されたからとならないか。

そう考えて抽出したデータがこちら。これはすべてのWIN5で1倍台の馬に乗った騎手の成績なのだが、ルメールや川田でも2回に1回負けるルールはそのまま。むしろ彼らより好成績を残している騎手こそ価値があるだろう。

だからといって別に彼らが過剰人気になっていないだけで、ルメールや川田より上手い訳じゃない。そこにカラクリがあると思う。誰が使えるかの目安は勝率50.0%を超えているかどうかでいい。例えば母数は少ないが4戦全勝の鮫島克駿は狙えるし、10戦1勝の横山武史は買えないといった感じ。というか武史君そんなにダメだったのか。

さらにプラスアルファを加えれば、競馬場やコース、クラスに距離なんかも参考になるデータだ。

こういった前提条件も考慮して「危険な1倍台」と探すのはあり。

では最後に直近3年の成績も載せておく。総合、芝、ダートの順。

川田は芝ダートのブレがない一方、ルメールはダートの成績が落ちるね。しかもこれ最近の話でもなく前からっぽい。

これ前述した2011年4月からの数字だけど、ルメールのダート1倍台は罠っぽいね。いくらルメール人気の補正が掛かっていたとしても、基準の勝率5割を切っちゃダメだ。

ということで今回のまとめは、1倍台で最も多く勝っているルメールや川田は、イコール1倍台で最も多く負けている騎手でもあるということ。遭遇するケースが一番多い2人だけに、予想をする前に過剰人気かどうかを最後まで見極めたい。