キープカルムは坂井瑠星から松山弘平に乗り替わり…割と堅そうな中京記念の展望
逃げ先行勢の前残りに注意
中京07R中京記念(G3)芝1600
ウォーターリヒト 牡4 菅原明良 58
エコロヴァルツ 牡4 坂井瑠星 57
エルトンバローズ 牡5 川田将雅 58
キープカルム 牡4 松山弘平 58
コレペティトール セ5 井上敏樹 57
ジューンオレンジ 牝5 吉村誠之助 55
シンフォーエバー 牡3 未定 54
セブンマジシャン 牡5 バデル 57
ディアナザール 牡3 未定 54
トランキリテ 牡6 未定 57
ブルーミンデザイン 牡4 団野大成 57
マピュース 牝3 横山武史 52
メイショウシンタケ 牡7 未定 57※フルゲート16頭
近5年は名前こそ中京記念(G3)でも開催は小倉で3回、阪神1回と別のレース状態。今年は中京で行われるちゃんとした中京記念となる。荒れるイメージはそのままで開催場所の影響はそこまで大きくなさそうだ。
過去10年の勝ち馬はこちら。
影響が小さいという話をしつつも、やはり小倉の芝1800mは別物という感じ。アンドラステやアルナシームはマイルではなく完全に中距離馬といっていい。いずれにしても3番人気以内の決着が3回しかないことは注意が必要だ。
エコロヴァルツ(牡4、栗東・牧浦充徳厩舎)
ミルコが騎乗機会とチャンスを求めてアメリカに渡ったため、今回は坂井瑠星に乗り替わり。G1を勝ちまくっていた全盛期を知っているだけに、かつてのWIN5最強騎手が不振を極めている現状は淋しい限り。
しかし、坂井瑠星の起用もまた少々驚きを禁じ得ない。
というのも瑠星はキープカルムに騎乗したしらさぎS(G3)でなかなかの好相性を見せていたからである。三浦皇成から解き放たれたのをきっかけに再浮上を期待出来そうだったが、エコロヴァルツにしても初コンビでお手馬でもない。
大阪杯(G1)4着、安田記念(G1)7着の成績は、このメンバーなら人気も当然。58.0キロのライバルたちに対し、57.0キロと1キロ軽いのも好材料となりそう。
ウォーターリヒト(牡4、栗東・石橋守厩舎)
デビュー当初は芝1800-2000mを使われていたが、近走はマイル戦の追い込みに徹して成績も安定してきた。同じ左回りの東京で結果も出ており、中京の芝1600mは悪くないだろう。
安田記念では7着のエコロヴァルツと0秒1差の9着。前残り展開も向かなかった上に今回は1キロ軽いので実力は遜色なし。勝ち負けを十分に意識できるはずだ。
ただ、CBC賞(G3)のインビンシブルパパが34秒0-33秒4で逃げ切った高速馬場は難しい。今週末の天気も怪しく前残りのレースとなる可能性も高そう。脚を余さないように乗りたいが、それはそれで戦法を変えるリスクもある。
そこはサウスポー菅原明良の腕の見せ所だ。
エルトンバローズ(牡5、栗東・杉山晴紀厩舎)
安定した先行力を武器に成り上がった馬だが、23年10月の毎日王冠(G2)を最後に勝利から遠ざかった。昨年の上半期は不甲斐ないレースもあったが、下半期は中京記念3着、毎日王冠3着、マイルCS(G1)2着と復調を感じる。
懸念材料があるとすれば、主戦の西村淳也が負傷で離脱したため、今回は川田将雅に乗り替わることだ。川田将雅の手腕は確かな一方、今年は川田から若手の注目株に乗り替わった馬の活躍も目立つ。
おかしなレースはしないと思われるものの、おそらく陣営も秋を見据えた仕上げで、MCSから約0ヶ月ぶりの実戦復帰。1着という意味では強気になれないかもしれない。
キープカルム(牡4、栗東・中竹和也厩舎)
オープン入りしてからリステッドで足踏みしていた本馬だが、近2走はまるで別馬のような力強さを見せた。ノースヒルズの前田オーナーは、三浦皇成にいい馬を任せてチャンスを与えていたが本馬もその1頭だった。
期待に反して三浦皇成自身は結果を残せなかったため、シュタルケ→坂井瑠星と強化。前走で初の重賞制覇でタイトルを手に入れた。
レース内容は非常に優秀で、スタートを決めたにもかかわらず、スローペースを後方まで下げる不思議な騎乗。それでも上がり最速33秒4の脚でチェルヴィニアを並ぶ間もなく差し切ってしまったのだから驚きだ。
これなら当然、坂井瑠星の継続騎乗と考えていただけに松山弘平へのスイッチは意外。当の弘平君は先週のレパードS(G3)を制して夏のWIN5でようやく連敗をストップ。上昇ムードである。
マピュース(牝3、美浦・和田勇介厩舎)
某キチガイ掲示板の予想人気を参考にして書いているため、マピュースの5番人気想定はもう一つ腑に落ちない。軽量の3歳牝馬という強みはあるのだが、桜花賞(G1)4着とNHKマイルC(G1)の7着で勝ち負けを意識するには少々厳しいか。
また、今回は田辺裕信から横山武史に乗り替わるようだが、肝心の武史は今のWIN5でほぼ出番がないほど成績が落ち込んでいる状況下。これならまだトランキリテの方が面白い気がする。でもこっちは騎手未定だから出てくるかどうかも分からない。
今週末も怪しい中京競馬の天気
先週は雨模様の予報が出され、開催への影響を心配したものの、何とか土日とも良馬場での開催に安堵した。
クッション値10.6というのは、なかなかに酷い数字。
これを証明するかのように前残りが進み、上がり最速の馬が勝てなくなっている。レコードが更新された時期は、もう少しマシだったはずだ。
特にCBC賞なんてのは酷かった。乗っている側の体内時計の感覚は大差ないだろうが、馬場の高速化が進めば進むほど、速く感じても実際は速くないという誤差が生じる。
これが高速馬場が実際はスローで前が残りやすくなる一因だと思う。勿論、CBC賞で後方待機策の馬が32秒台の脚で突っ込んできた事実はあれど、1着を取るためには間に合わなくなる可能性も比例して高くなる。
こういうときは悔いを残さないためにも前々で競馬のできる馬を狙いたい。





