週中の考察やデータ収集記事を書きながら、予想の精度も詰めていっている訳だが、ここまでの記事を読んだ人なら大体察しもついていたのではないか。
トップクラスはサウジCに流出し、もはやG1というより2軍の集まるレースになり下がったフェブラリーS。このレースを勝ったところで歴史に名を残す名馬とはならないだろう。昨年フェブラリーSとチャンピオンズCを連覇したレモンポップにしてもそうだ。
いくら国内で無双したからって、世界を相手に勝ち負けを演じているフォーエバーヤングよりも強いと思うファンはいないのではないか。だからこそ、その世界のフォーエバーヤングさんと国内で走って最も離されなかったミッキーファイトの評価が相対的に上がるのも当然だ。
しかしてめーはダメだ戸崎圭太。これまで数多くの人気馬を「戸崎マジック」で負けさせてきた過去は無視できない。中途半端に土曜のダイヤモンドS(G3)で好騎乗をしてしまったのだから、これはもう敗戦フラグがビンビンのビン・ラディンなのだ。
ディスったタイミングで空気を読まずに勝つパターンならと思ったが、勝っちゃったんだからチケットは売り切れだよ。いくらトップクラスのジョッキーが多数不在とはいえ、圭太ちゃんは、あくまで馬質にものを言わせて空き巣するタイプ。G1でプラスではなくマイナスのジョッキーであることに変わりはない。
幸運だったのは外の7枠14番を引けたことだ。馬群に入ると出てこられないほど苦手だが、外なら馬の力さえ足りていれば誤魔化しが利く。ならいいじゃん、いいや、ダメだ。だって戸崎だもの。理由なんて他になくてもいい。戸崎だもんで十分だ。
まあそれはともかくとして、中京のダ1800ならまだしも東京の1600ってのも嫌だね。レモンポップの場合は東京の1400-1600がベストと距離延長を危惧された中での好走だった。実際、ミッキーファイトはスピードの裏付けが足りず、中央で走ったレースも前半3Fが35秒7-37秒1、4Fが47秒8から49秒6なのだ。
例えばフェブラリーSで過去2年の前半3Fは23年が34秒6-46秒6、24年が33秒9-45秒6である。明らかに時計が速く、スタートも芝。これはマイペースで腰を振っていたのが、突然高速手コキでイカされそうになるのと同じ(違)。鋭い末脚を持っていても、ポジションを取りに行けば末が甘くなるのは、ブレイディヴェーグが証明したばかり。中距離で使っている37秒台の上がりでは届かない。
前半で置かれて前が壁になってというシーンは容易に想像がつく。同じ東京が舞台でも2100mなら迷わず本命だが、スペシャリストの集まるG1のマイルでは怖くないと見る。
となると、エンペラーワケアやコスタノヴァのような微妙に1400がいんじゃね?みたいな馬の方が適性で上回るはず。
2頭の比較については、こちらの記事にて検証を行ったので、気になる人はどうぞ。エンペラーワケアは松山弘平から強奪した川田将雅が自分用にカスタマイズした馬。いきなり武史に出番が回ってきたとしても乗り難しい。そりゃコスタノヴァだって前走がテン乗りだったけど、あれは癖のないルメカスさんの乗っていた馬である。
そして決定打としたのは1枠1番を引いたこと。包まれたくないなら多少は出していかないとダメで乗り方の選択肢が狭くなる。ソールオリエンスで勝った23年の皐月賞を最後にG1勝利から遠ざかっている武史にとっても正念場だ。ただそのタイミングでコスタノヴァに継続騎乗が叶わなかったのは痛い。
対するコスタノヴァは、枠も真ん中から外で絶好。スタートで出遅れる癖もあるため、リカバリの利かない内枠は避けたかった。二の足も速いからこの枠なら多少の出遅れは挽回可能だ。
問題は残念ながら頼りになるはずのキング姐さん。
中山では芝もダートも上々なのに東京はダートが苦手。昨年と今年の合算だからデータの母数もそろそろ安定感がある。少なくとも得意ではない。いや東京のダートは苦手なんだねこの人。
ただ、ミルコも昔は苦手だったダートを克服したという例もある。わざわざサウジからハードスケジュールを押して乗るのだから気合も入る。ここでJRA・初G1を上げておきたい。
とまあここまで色々書いたのだが、結論としてはペプチドナイルに落ち着いた(オイ。
だって「ハゲとるやないか!」って言いたいんだもん、「ハゲとるやないか!」って。
半分冗談で半分本気だが、その根拠はチャンピオンズCで清々しい負けを見たから。あんなに激しいハゲを見たことがあっただろうか。馬券だけを考えれば、無難に乗ればよかったやろと思えても、勝ちに行く姿勢を見せての負けに文句は言わない。でも馬主や調教師は言うんだよなあ、だから騎手が叱られない乗り方ばかりするようになって消極的なクソスローが起きる。
枠も昨年の9番に対し今年は11番。ディフェンディングチャンピオンに敬意を表したい。追い切りも問題なかったしね。
◎ペプチドナイル
○コスタノヴァ
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▲ガイアフォース
△エンペラーワケア
×メイショウハリオ
※スピード勝負対応型を中心に。大穴はハリオの一発。2年前にこのレースで本命にした馬だ。大出遅れでも3着に追い込んだ。