レイデオロ産駒「最強候補」がヤバ過ぎる?回ってくるだけで勝てる大物に1点突破の期待大

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今週末のWIN5は、中山9R湾岸S(3勝・芝2500m)、阪神10R淀屋橋S(3勝・芝1200)、中山10R総武S(OP・ダ1800)、阪神11R大阪城S(L・芝1800)、中山11R弥生賞(G2・芝2000)の5つが対象レースとして指定されている。不確定要素の多い小倉がなく、中山と阪神の2場開催となるのは歓迎だ。

だが、実力拮抗の湾岸S、どの馬が勝っても不思議ではない淀屋橋S、上位人気馬が複数いる弥生賞と絞れそうなレースは多くない。絞りにくいからこそ点数に余裕が欲しいところであり、そのためにも他のレースを少ない点数で抜けたいところである。

そんな今回のWIN5で救世主となる可能性が高そうなのは、中山10Rの総武Sに出走を予定しているムルソー(牡4、栗東・池江泰寿厩舎)だ。前走は斉藤崇史厩舎の管理馬だった本馬は、なぜか池江泰寿厩舎に転厩していた。こちらについては表に出ない大人の事情もあるのだろうが、同じ栗東所属の厩舎であり、信頼のおける調教師なら心配するほどではないかもしれない。

それより注目したいのは、ムルソーの演じてきた各レースのパフォーマンス。昨年1月に芝のデビュー戦を2人気10着に敗れてダートに路線を変更。京都のダ1900mに使われると馬なりで2着馬を突き放して大差勝ち。そのタイム差たるや2秒3というとんでもない勝ち方だった。

続く3戦目は阪神のダ1800に出走して8馬身差の大楽勝。ここまではまるでヤマニンウルスのような強さを見せていたといえるだろう。

当然ながら陣営が見据える先は重賞制覇となり、ユニコーンS(G3)に参戦したのだが、ここで初黒星。戦った相手も東京ダービー(G1)を優勝するラムジェット、同2着サトノエピックだったのだから相手も強かった。

ちなみに1番人気で3着に敗れたミッキーファイトの強さは察しの通りだが、このときは戸崎圭太君が芸術的なドン詰まりで脚を余して敗戦。「戸崎割引」の破壊力を競馬ファンに知らしめた。

ただこのときのムルソーは、川田将雅が上手く乗れていなかったのも事実。スタートでモタついて出が悪かったところを強引に押していってハイペースに巻き込まれ、見ている側も「どうした川田」と感じたマズい騎乗だった。おそらく本人も自覚があったのだろうが、このレースでのコメントはなし。斉藤崇史調教師が代わりにコメントを出している。

しかし、一度の敗戦だけで心が折れるムルソーではない。休養を挟んで立て直した復帰戦で6馬身差をつけて復活の狼煙を上げると、次走のブエナビスタCでも7馬身差の大楽勝。素質馬テリフィックプランを千切り捨ててしまった。

このレースはWIN5対象レースだったこともあり、その走りはひときわ目を引いた。4角先頭の馬が上がり最速をマークし、2着馬も上がり2位と決して悪くない内容。それでも両馬の上がりで0秒9も差がついたのだから、直線で離される一方だったのも仕方ない。

これが表面的な情報で手に入るムルソーの強さである。もちろん、この情報に付加価値を加える必要があるのだが、それは他レースとの比較が妥当。以下は昨年の京都ダ1900条件で行われたレースの一覧だ。

良のダート1900でムルソーの勝ちタイムは1分57秒3。この数字の凄さについては、先週の阪神10R伊丹S(3勝)に登録していたロードクロンヌvsジンセイの記事でも触れた。当時も2頭のパフォーマンスの説明をしながら、ムルソーのヤバさに気を取られていたのが本音。それほど注目の必要な馬だったということである。

まだまだアバウトな説明のため、具体的な情報で可視化していく。例えば、タイムの比較ならリステッドのアルデバランSより0秒9も速い。このレースは同じく4歳の注目馬モンブランミノルがアタマ差で2着に入った。

そのモンブランミノルが前走で破った馬がマーブルロックであり、この馬はブエナビスタCでテリフィックプラン(7馬身)からさらに6馬身離された3着馬だ。

田口貫太の逃げがハマって前残りした印象も強いが、マーブルロックも次走のアレキサンドライトS(3勝・中山ダ1800)で4馬身差の快勝。すでにオープンに昇級している。

また、別の目線ではミッキークレストやテリフィックプランも比較対象となる。伊丹Sでジンセイを負かしたミッキークレストを問題にしなかったのがモンブランミノルであり、そのモンブランミノルと差のなかったマーブルロックを問題にしなかったのもムルソーとなる。

これだけ横の比較材料が揃えば、ムルソーのパフォーマンスや負かしてきた相手やレースレベルが高かったことも間接的に証明が可能。単純に逃げがハマったり、騎手の好騎乗で連勝した訳ではないことも伝わる。

ひとつ懸念があるとすれば、今回の舞台が初コースの中山ダ1800へ替わることか。まあ先述したマーブルロックも初コースだったが普通に勝ったので、心配無用となる可能性も高いか。後方からの馬でもなく、自分でレースと展開を作って後続を置き去りにする馬のため、よほどのアクシデントでも発生しなければ、確勝級といえそう。

とはいえ、本稿を読んでいる読者からすれば、おまえ少し前にWIN5でルメールのダート1倍台は、あまり信用できねえっていってたばかりじゃねえかとツッコミをもらいそう。

ええ、もちろん覚えてますよ(笑)。という意味も兼ねてWIN5におけるルメールさんの成績も裏取りしておきました。

正式にJRA所属となってからのWIN5成績は、だいたいこんな感じ。勝率20.8%ならトップクラスと言っていい。さらにこれを1番人気に限定するとこちら。

1番人気の基準値となる勝率3割はクリア。

さらに中山ダ1800で単勝1倍台騎乗時はこれ。マーチS(G3)のアメリカンシードは馬の問題であって騎乗ミスとは無関係。つまり3戦全勝で負けなしとなる。これなら信じてもいいんじゃないかって思えてくる。

結論としては1番人気だろうが、1倍台だろうが、中山ダ1800ならルメールも崩れない。ということでいかがだろうか。

現在、レイデオロ産駒は期待されたほどの活躍をしている馬は少ない。アドマイヤテラ(菊花賞3着)、トロヴァトーレ(ニューイヤーS1着)くらいだが、ムルソーが総武Sを楽勝するようなら産駒で最初の重賞勝ちに期待が出来るかもしれない。少なくともダート路線のレイデオロ産駒最強馬なら名乗れそう。