出遅れてラッキー酒井学、荻野極が初の連勝、斎藤新の技あり再確認…【WIN5結果分析】

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出遅れてラッキー酒井学、荻野極が初の連勝、斎藤新の技あり再確認…【WIN5結果分析】

土曜夜にドバイワールドカップデーの開催もあり、何かと忙しかった今週末だが、WIN5は大阪杯(G1)のみが重賞の中休み回。G1前の4レースを振り返りながら回顧する。

阪神09RバイオレットS ダ1400

おそらく前掛かり濃厚なら外枠差し馬にチャンス

レベル的に近い2勝クラスの最終が1分24秒7で前後半35秒5-36秒7の前傾1秒2.これが最も落差の小さなレースだった。

となるとバイオレットSのメンバーはアスタールフナ、ドラゴンウェルズ、アメリカンビキニと逃げ馬が3頭出走。これらが競り合えば無欲の差し追込みが利くパターンもありそう。

だったら妙味は外枠の差し馬かもしれないね。うん、端午Sでよくあるパターンだよ。

当然この手の流れになると純粋なスプリンターにはきつくなる。距離延長組は割り引きたいところだ。前走1200を使ったアスタールナ、ドラゴンウェルズ、ハクサンアイリス、ヤマニンチェルキは頭で考えるには微妙となる。アメリカンビキニは前走は芝で好走しており、ヤマボウシ賞の1400を前傾で押し切っているから生き残る。

★マサノユニコーン 2着

予想で触れた通り、激流になって外枠の差し追込みが決まりそうという見立ては合っていたはず。合っていたはずだが、ヤマニンチェルキが差す競馬をするところまでは読めなかった。

前後半3F33秒9-38秒1(前傾4秒2)は想定内の展開。しかし優等生の競馬をしていた馬が、いきなり直線12番手の強襲だもの。酒井学は前残り狙いのタイプだから後ろから行くとは思っていなかった。

その疑問は秒で解決。あー出遅れてるじゃねえかよ。スタート普通に出ていれば激流に巻き込まれたと思うが、外差しに向く展開で嬉しい誤算ってやつね。そうだよなあ、酒井君ってこんなファンタジスタな乗り方出来ないもんなあ。

でも持っている人間には不運も幸運に転じる。自分の乗り方をしなかった結果、最もフィットする戦法に替わったということね。それで実力以上の力を出したのだから凄いよ。

2着に負けたマサノユニコーンは琉人もしっかり乗れていた。完全に勝ちパターンだったのだが、ヤマニンチェルキが凄い脚で伸びてきた。むしろ後ろからの競馬でも切れる脚を使えることが分かって収穫の多い一戦だったのではないか。

このハイラップを3番手から4着に粘り込んだポールセンもいい内容。モレイラにしてはペースが読めていなかったのかもしれないが……。

個人的には、3歳世代のダート1400は外枠の差し馬が穴を出すパターンをデータとして知っていただけに消化不良感はある。出遅れた馬に差されたのでは困る(笑)。

★コメント

1着ヤマニンチェルキ 酒井学
「展開は速くなると思ったが、力むところがあるので、この馬のリズムで進めたら、びっくりするぐらいポジションが後ろ。それでもじっとしていたぶん、思った以上にいい脚を使ってくれた。後方に構えても脚を使って、別の一面を見せてくれた」

2着マサノユニコーン 横山琉人
「外枠で理想的なポジション。直線の反応も良かった。勝ち馬の決め手に負けたが、初遠征でも頑張ってくれた」

3着コスモストーム 松山弘平
「展開的に速くなると思い、自分のリズムで。跳びが大きいぶん、4コーナーでスッと動けないところがあったのが勝ち馬との差」

4着ポールセン モレイラ
「いいスタートを切りましたが、外枠から位置を取りに行って、エネルギーを使ったぶん、終いはこたえてしまいました」

5着ヤマニンバロネス 岩田望来
「初めて砂をかぶる競馬になり、極端に嫌がっていたが、直線はとてもいい脚。最後の伸びは光るものがありましたし、オープンでもやれると思います」

中山10RアリエスS(3勝)ダ1800

2勝クラスを強い勝ち方で勝って人気する馬は危ないってのも思い出そう

去年1番人気で大敗したフラッパールックがそうだったっけ。今回はリフレッシュ挟んで状態よくなってるから、あえて狙うとしてアピーリングルックは先述の比較プラス大野君が割引。昨年同レース3着リバートゥルーは人気もなさそうだし入れておきたい。

騎手データでは北村宏司がWIN5でこの条件未勝利の55戦全敗。実は大野君より酷いのだが、真ん中より外を引いているからこちらを残す。展開がハマりそうなリバートゥルーで一発を狙ってみたい。

◎リバートゥルー 2着
○マンマリアーレ 1着

割と完璧に予想できたと思うのだが、順番が逆なら最高だったねえ。近走不調のフラッパールックがブリンカーで変わってくれればと思ったが、まさかの最下位。この馬もっと強かったはずだけど……。

アピーリングルックの敗戦は力負けでこれは予想通り。リバートゥルーに色気持っていたのだが、今日はマンマリアーレの荻野極が完璧なエスコートで人気に応えた。ここ3戦毎回人気で惜敗続きでもあり、勝ち味に遅いタイプかと考えたものの、4馬身差の完勝だったのでは意味がない。牝馬限定戦というのも相手が弱くなってよかったのかもね。

★コメント

1着マンマリアーレ 荻野極
「放牧でリフレッシュして、とても良い感じ。枠が気がかりだったが、スムーズに運べた。強い勝ち方。牡馬を相手に力をつけてきてます」

2着リバートゥルー 吉田豊
「外々を回ったが、3,4コーナーで早めに上がった。いつもならズブいところがあるが、今日は具合がとても良く、良い感じで動いていけた」

3着メイショウポペット 角田大和
「ペースが流れてハマってくれないかと思っていた。外を回しても意味が無いので、一か八か内を突きました。直線、狭いところで申し訳ないところもありましたが、割って入る余力がありました。ムラはありますが、これくらいはやれる馬」

※14番人気メイショウポペットの激走は驚いた。思い出したように走る。マイナス22キロでスッキリしたのもいい。次走で不気味。

阪神10R夢洲S(3勝)芝1600

騎手がイメージ通りに乗ってくれるとは限らない

問題は明日の阪神で午前中に雨予報が出ている点。だが土砂降りでもないならじわっと濡れる程度。潮を吹くまではいかんだろう。

だったら持ちタイム上位は警戒しておきたい。そうだね。阪神マイルで唯一1分32秒台(2着)のあるブリュットジメジメ、失礼ブリュットミレジメだ。幸は京都すげえ下手くそだけど阪神なら穴を出す。これを知っているのと知らないのとでは大違い。

とはいえこの馬以外に面白そうなのがいるかとなるとこれまた微妙。素質と血統で抜けているシヴァースは普通に買いだが、ナムラエイハブくらいか。でも最内でどこまでって気もするねえ。

▲シヴァース 1着

元々のポテンシャルと血統的な裏付けで抜けていたのはシヴァース。それでも前走の意味不明な凡走が引っ掛かって1着か凡走かの単穴まで。少し入れ込んでて発汗も目立ったね。

前後半3F35秒4-33秒7(後傾1秒7)、4F47秒0-45秒3(後傾1秒7)の超スロー。ここまで楽なペースと展開で3着に敗れたナムラエイハブは弱い。4着プッシュオンもモレイラにしてはペースが読めていないポジションだった。

それより個人的にブチ切れたのは幸英明の進路取り。出脚の遅い馬なのは知っているけど、外枠だから詰まらないだろうと狙ったにもかかわらず、このアホはまさかの内に入れる凡ミス。直線で前が詰まって馬なりでゴールしやがった。

京都が下手くそなのは知っているが、阪神はマシだったはずなのになあ。何やっとるんじゃアホボケカス!馬群が捌けない騎手だからこそ、外枠条件で買ったのによお(苦笑)。

しかしまあ、このスローペースでも勝ちタイムは1分32秒3なのだから恐ろしい。土曜阪神のアーリントンC(G3)が重賞で1分32秒2だったでしょ?今の阪神はエグイ。桜花賞(G1)だって外枠入ったら即死かもしれないね。

★コメント

1着シヴァース デムーロ
「前走はテンに出していって力みが見られた。今回は上手く道中に脚を溜めて運べた。この形が良い」

2着ムーンリットナイト 長岡禎仁
「ゲートも良く出て良いポジションで運べた。最後もいい脚でもう少し。本当に良い馬」

3着ナムラエイハブ 松山弘平
「スタートも良くリズム良く自分の形で良い競馬をしてくれた」

4着プッシュオン モレイラ
「良いスタートを切って、この馬としては前のポジション。ただ途中スローになるところがあり、もう少し流れた方がいい脚を見せてくれたと思います」

※ナムラエイハブは次走で買えない。

中山11R美浦S(3勝)芝2000

馬場傾向は完全に前残り

そう考えたときに一際輝きを放つのが1頭いた。

そう、ミスタージーティーさんだ。

皆勤したクラシックでは結果を残せなかったが、レガレイラの5着に負けた2歳時のホープフルS(G1)では、矢作のおっちゃんが「完全に騎手のミス。本人もよく分かっていると思うが、勝ちまであった。この馬の将来性は凄いものがある。かなり能力は高い」とブチ切れたほど。

で、舞台は再び中山芝2000m。これはもうリベンジを決めるには絶好であり、個人的に押してる津村が乗るのもいい。

前残り馬場は気になるのだが、前走で先行して好走したのは意味がある。内枠も引けたし、スタートさえ出られれば先行策も取れるだろう。中間で傷が晴れたという不安なコメントも出ているけど、こんなのは知らない方が素直になれたパターンも多々。気にしないようにする。

そもそも当方は幻の三冠馬ドゥラメンテ教の信者。推しの産駒に推しの騎手が乗るなら迷わずいきたい。

◎ミスタージーティー 3着
○レガーロデルシエロ 1着
▲ワイドアラジン   2着

印だけならほぼ完璧に読み切っていたかもしれないここ。ただ、今回は津村の応援を兼ねてミスタージーティー必勝くらいの気持ちで見ていた。予想記事を読んでいた人にはすぐ伝わったと思う。

レースラップは前後半5F60秒1-59秒5(後傾0秒6)で平均。それでも差しが決まりにくい中山の中距離なら先行馬に有利な展開と流れだったはずだ。

追い上げがワンテンポ遅れた勝ち馬に対し、直線3番手のワイドアラジン、4番手ミスタージーティーの乗り方がマズかった訳ではない。実際に正解を引いていたのはこの2頭であり、馬が強くて差し切っちゃったというのが現実ではなかろうか。

まあワイドアラジンは穴で狙ったくらいだから斎藤新の得意な芝2000もフィット。それでも◎にしていないのは2000でまったく勝てなくなるダイワメジャー産駒だから。それならミスタージーティーに負ける理由はないと考えたのだが、絶好の位置から伸びきれずにじりじり。え?なんで?どうして?

レガーロデルシエロはマイルと1800の経験はあっても2000mは初。前走ハナ差負けした相手コントラポストが土曜中山のダービー卿CT(G3)でクビ差2着だから不思議なことでもないが、復調したミスタージーティーならまだ上だろうとばかり。

★コメント

1着レガーロデルシエロ 荻野極
「イメージしたより仕掛けを遅らせる形。最後は良く反応してくれ、休み明けでもこの内容。ポテンシャルの高い馬。まだまだ成長してくれると思います」

2着ワイドアラジン 斎藤新
「この枠から上手く競馬を運ぶことが出来た。速い脚が無いので最後は他馬の決め手に負けてしまいました」

3着ミスタージーティー 津村明秀
「かなり(道中)上手くいきましたが、追ってから(他の馬に)気をつかって伸びませんでした」

※芝2000mの斎藤新は買い。これの確認だけでも収穫あり。荻野極のWIN5連勝は初だと思う。空き巣のここで連勝は素晴らしい。成長し切れなかった若手の筆頭格が再浮上の兆し。

津村のコメントはマジで謎。他馬に気を遣って伸びないって何?金沢競馬じゃあるまいし。