東京優駿で不安しかない「W北村」を徹底比較…レーンのミュージアムマイルに抗えるか?

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東京優駿で不安しかない「W北村」を徹底比較…レーンのミュージアムマイルに抗えるか?

どっちもどっちだが馬は足りているはず

東京11R東京優駿(G1)芝2400

上半期の競馬界が最も盛り上がるダービーウィーク。大抵の年は、未対戦組が初めて激突することの多い皐月賞(G1)が混戦ムードでも、答え合わせが終わった後のタイミングだけに、穴馬から大本命に評価が一変したメイショウサムソンのようなパターンもある。

今年はむしろ無敗でホープフルS(G1)を優勝し、同レースを敗れた馬たちがトライアルで活躍したため、クロワデュノールで確定ムードも濃かった。

当方も皐月賞はおそらく勝てるだろうが、ダービーの舞台は北村友一に易しくないだろうという見立てであり、機動力とレースセンスのある馬が小回りの中山で初黒星を喫したのは想定外の結末。この時点で読みがはずれた訳であり、むしろ勝てると考えた皐月賞で負けたことを逆張りするなら、ダービーで勝つというのも脳裏に浮かんだ。

だが、そこはやっぱり北村友一が引っ掛かる。

いつもの騎乗を見ていても、やるべきことと逆のことをやったり、あまり頭を使っていないシーンが目立つ。それでもパートナーのクロワデュノールって引っ掛からないし、切れる脚もそれなりにあるから乗りやすい。

言ってしまえばすべてのパラメータが高いレベルにある馬だから、誰が乗っても比較的好走すると思う。そういう意味では北村友一でも勝ててしまうけれど、そこに騎手のプラスアルファが必要な状況や展開になった場合、皐月賞のように「腕の差」が評価してしまうのではないかと思う。

厄介なのは皐月賞を勝つことはダービーよりハードルが低いということ。当方の大好きな圭太ちゃんが皐月賞は勝ててもダービーは勝てないのも無関係ではないだろう。あの武豊でさえ初勝利までに時間を要したレースでもある。馬質で超優遇された祐一君がなかなか勝てなかったのはまあ

という訳で北村友一の東京コースの成績をチェックしてみたい。

デビューから現在までの芝条件成績

栗東所属だけに関東での騎乗数は少ないが、数字的に得意とはいえなさそう。

次は距離適性を確認

やっぱり苦手じゃないか。

最後は東京限定の芝2400m

とうとう未勝利になっちゃったぞ。。。

ただ数字の単純比較ではなく、騎乗馬の人気には配慮が必要だ。これがルメールや川田なら見なくても人気馬しか乗らないため、下手糞と断言できるのだが北村友一はそこまで馬質に恵まれているわけではない。

全体的に恵まれているわけではないが、腕に釣り合わないいい馬を任される運は持っている。こちらについては、クロノジェネシスを管理した斉藤崇史調教師のバックアップがあってだろう。

結論としては、「やっぱり北村友一は信用できない」に落ち着いた。まあこれはクラシック前から危惧していたことでもある。相手が弱い内はいいけれど、騎手の差が出るようなレースになると鞍上がハンデになって負けるケースもありそうだと話していた通りの皐月賞だった。

とまあこれで済ませると薄っぺらい内容になるため、当サイトではもうひとひねり加えてみる。

北村は北村でも宏司のオチってある?

という訳で穴党が熱視線を注ぐファンダムの話をしてみるよ。ガンダムおじさんはファンダムはダテじゃないって言いたいだけだから、気にしないで流してね。

皐月賞に参戦しなかったファンダムは毎日杯(G3)からのローテーション。一昔前はテイエムオペラオーくらいしか用のなかったレースだが、いつからかダービーのステップレースとして注目を集め始めた。最近はオグリキャップが主人公のシンデレラグレイでも出てきたね。


JRA-VANのデータが1986年以降(グレード制導入は84年以降だからややこしい)のものだから、それ以上先昇る必要はないと考えるが、後のG1馬ってそこそこ多い。

オグリキャップに始まりタイキフォーチュン、テイエムオペラオー、クロフネ、キングカメハメハ、ディープスカイ、ダノンシャンティ、キズナアルアインブラストワンピースシャフリヤールとなかなか層の厚い顔触れである。ダービー馬も4頭いるのだから連動するステップと考えていいだろう。これは東京と阪神の好走馬が被ることも大きい。

で、続いて触れる必要があるのは、芝1800mに短縮されて以降、G1を勝つような馬は勝ちタイムのハードルが存在していたこと。

1分46秒5以内で走破した馬ならG1で通用する

先述した文脈で太字にしたディープスカイ、キズナ、アルアイン、ブラストワンピース、シャフリヤールが該当。だったら重馬場で1分46秒0のメイショウタバルもそうじゃないかという指摘が入るはず。いえ、そちらについてはこれから触れます。

まずメイショウタバルの制した昨春の阪神芝はとんでもない超速うんこ馬場だった(結論)。それこそ行ったもん勝ちみたいなありさまで、公正競馬もへったくれもないほど酷かったんだ。

だから鵜呑みにできない一方、逃げた馬だから気にしなくていいという理屈も存在する。その参考になるのが勝ちタイムのみを気にした結果だ。

1分46秒5でフィルタリングしようものなら、未勝利戦までクリアしてしまうからもう意味はない。逃げた馬が思い切り恩恵あるからタイムも速い。それでも1分45秒台は一味違うかなという感じ。でももう1頭のルクスジニアは逃げ馬だから罠である。それはフローラS(G2)でも証明された。

にもかかわらず、引き続きファンダムを評価する理由は何か。

「逃げ馬が最も恩恵を受ける馬場と展開で真逆の競馬をした上でタイムが速かったから」

もうね、これに尽きる。なぜこれに価値があるのかは当時のレース回顧記事を一読していただきたい。

このレースでファンダムが使った上がり32秒5は現3歳世代で一番速い。

現3歳世代で32秒台を使った馬

まともな比較対象が新潟千直くらいしかないのがヤバい。

新潟を抜いたらこちら。やっぱり価値があると思う。

距離をこなすのに必要なトニービンの血も母系にハーツクライが入っているならアイリッシュダンスがクリアしてくれる。ダービーで4着に負けたサートゥルナーリア産駒というのもロマンがある。

それに無敗馬は無敵ではなく、まだ負けたことがないだけという意味を含んでいるが、クロワわでぅのーるに土がついた以上、ファンダムが実は最強かもしれないという話があっても不思議じゃない。

そこまで考えた上でプッシュし切れない理由は何か。それがこちの北村宏司も上手い騎手じゃないからである。

デビュー27年目ですか。おじさんの競馬歴より短いから昔から知ってる騎手。岡部のバーターみたいなポジションだったよね。

デビューから現在までの芝条件成績

次は距離適性を確認

最後は東京限定の芝2400m

こちらは美浦所属の騎手ということもあって北村友一より母数は多い。騎乗馬の質も少しだけ上がって勝利もしている。少なくとも鞍上の懸念という意味では0.01オカモトくらいの安心感はあるか。

ただどうしても言いたいことがあるので最後に一言。

普段ドライすぎるくらい人の心を持っていないノーザンファーム系クラブにしては、勝つ気がないのかといいたくなる継続騎乗だなと。いやね、もちろん苦労人が報われる感動的な結末もいいと思うけど、ファンとしては騎手が足を引っ張らないレースを見たい。そう考えた際、この「W北村」って取り扱いが難しいと思う。

レガレイラやアスコリピチェーノの宏司も「外国人どころか日本人相手にも勝てない」ことがハッキリ伝わった。

しかも今回の相手は「ダービーの乗り替わりは勝てないというジンクス」をあっさり覆したダミアン君。どちらも馬は足りていると思うので、当方の予想を上回る方の裏切りを見せてくれればってところ。