武豊ショウナンラプンタをどこまで信じるか…穴馬を狙い撃ちしたい阪神大賞典の予想【WIN5】
昨年優勝のテーオーロイヤルが天皇賞・春(G1)を制覇したように、本番の重要なステップとなる阪神大賞典(G2)。かつては一線級のG1馬たちが一叩きして激闘を演じた。ナリタブライアンvsマヤノトップガン、スペシャルウィークvsメジロブライトなど、見応え十分の好レースが印象に残っている。
過去10年においてもゴールドシップ、シュヴァルグラン、サトノダイヤモンド、レインボーライン、ディープボンド、ジャスティンパレス、そして昨年のテーオーロイヤルと春天で勝ち負けした馬が多数出走した。
ただ、今年のメンバーは明らかに一枚二枚落ちる。一応の実績としては青葉賞(G2)2着、神戸新聞杯(G2)3着、日経新春杯(G2)2着のショウナンラプンタがリード。鞍上にも勝ち切れない鮫島克駿ではなく武豊を配して必勝態勢。菊花賞(G1)4着の内容も悪くなかった。
特に菊花賞4着は価値がある。
2着ヘデントールはルメールが乗っていれば勝てたと思える走り。この着差はルメールと戸崎の差でしかないだろう。次走のダイヤモンドS(G3)は圭太ちゃんがビックリするような好騎乗で楽抜け出し。世代レベルの高さが際立った。
3着アドマイヤテラはその後出走がないものの、5着ビザンチンドリームはサウジのレッドシーターフハンデ(G2)をG1馬相手に名手マーフィーとのコンビで快勝。菊花賞後に本馬をディスっていた連中の見る目のなさを証明した。
ダービー馬ダノンデサイルは菊花賞で6着と振るわなかったものの、これは道中でスムーズさを欠いたのも大きかった。有馬記念(G1)は少々だらしなかったが、アメリカJCC(G2)でしっかりと復活勝利。こちらも芝2200mで結果の出ていなかった戸崎圭太で勝利した。
あーもうここまでネタが揃うとショウナンラプンタで仕方なし。長距離で抜群の信頼感がある武豊なら逆らうだけ無駄かもしれない。
ただ、ここはG1でもなく昨年の2着ワープスピード、3着ブローザホーンも出走。底力なら昨年の宝塚記念(G1)を優勝したブローザホーンが侮れない。
しかも頼みの武豊が、庭と豪語する京都で相変わらず好成績を残す一方、阪神ではもうひとつなことは少し引っ掛かる。まずは下記の数字を見てもらいたい。
京都【5-5-6-20/36】勝率13.9%
阪神【1-1-3-15/20】勝率5.0%
こちらは2007年以降の芝3000m以上のレース成績だが、母数は少ないとはいえ阪神は京都ほど勝てていない。この1勝は2007年阪神大賞典アイポッパーで挙げたもの。懐かしいなアイポッパー。本番は石橋守メイショウサムソンが勝って、アイポッパーは4着に惜敗したっけ。
まあそんなのは重箱の隅をつついてケチをつけるような感じだから、別にショウナンラプンタで堅いんじゃないかってのは否定しない。
ただ、WIN5って誰もが勝つと思っている馬が取りこぼすからこそ高配当がつく。対象5レースの予想をする際、堅そうなところを先に決めてから予想することって多いでしょう。でも微妙にこれって違うんですよ。
高配当を狙うにはまず堅そうなところから疑うのが割と正しい予想の仕方。だって堅いレースってみんな堅いと思ってるんだから、人と同じ予想をしても安い。ここを1点にして実質WIN4や!というのは避けたい。
勿論それで合っているかもしれないけど、逆張りの発想を持っていなければ安い結果のときしか当てられなくなる。高配当とはあくまで大虐殺の屍の上に成り立っているからだ。別にショウナンが怪しいって確信はないけども、WIN5をやるからには捨てたくない戦い方だと思っているだけ。
かといってほぼ堅かろうレースで点数を広げるのは愚策。ここは直感で気になる馬を1頭足す程度でとどめたい。
あえて1点にしない作戦でどうか
まず、ヴェローチェエラは長距離でいらない川田将雅を信じて消す。2着や3着に来られてもWIN5ならノーダメだ。ブローザホーンについても昨秋からのスランプが長引いている。中間の追い切りを見ても好調時には程遠く、一変までは期待できそうにない。エピファネイア産駒にありがちな燃え尽き症候群かもしれないね。
そうなると自動的にワープスピードが浮上する。メルボルンC(豪G1)でハナ差2着の割にダイヤモンドSで勝ち馬から5馬身半差以上の完敗。これレース映像見ても分かるんだけど、昨年の2着は川田君上手く乗っていたのよね。東京の菅原明良が巧いのは分かってるし驚くほどでもない。
和生は度胸あるけど逃げてなんぼのタイプ。タイトルホルダーさんみたいに逃げればいいだけの馬とは乗り方が違ってくるだろう。
ということで個人的に一発狙ってみたいのはマコトヴェリーキーの岩田望来。自身の腕より馬質に恵まれているヤスのドラ息子だが、長距離は意外に上手いと思ってる。北新地で飲み歩いて調教に遅刻したり、藤原先生に見捨てられたりしたけど、少しずつ大人になったんじゃないか。
距離は何とも言えないが、近走で崩れたのは8枠17番の外枠で何もできなかった中日新聞杯(G3)のみ。相手が一気に強化された京都記念(G2)で3着に巻き返したなら面白い。このレースは北村友一が外々を追走して勝負どころで弾かれる不利もあった。結構下手に乗ってこれなら前進に期待出来る。
今回は11頭と少ないし、早めに内へ潜り込めればチャンスがありそう。どちらかというと上村洋行厩舎の厩舎力に期待してる。あ、この原稿書いてるタイミングでファルコンS(G3)をヤンキーバローズ(上村厩舎)で勝っちゃった。
土日で重賞連勝は欲張りセットかなあ(笑)。
◎マコトヴェリーキー
○ショウナンラプンタ
▲ブローザホーン
△ゴールデンスナップ
×ヴェローチェエラ