WIN5はなぜ「心理戦」といわれるのか?簡単なようで難しい高配トリガーのカラクリ

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 106万2130円の払戻しとなった先週末のWIN5。対象5レースの勝ち馬がすべて3番人気以内だったにもかかわらず、思いもよらぬ好配当が飛び出した。

 入念に各レースの予想に時間を割き、最後の最後まで悩まされた割には人気サイドばかりの決着。こんなことなら何も考えずに上から3頭を購入し、3×3×3×3×3=243点(2万4300円)の投資で100万超えを手にすることすら可能だった訳である。ガチ勢たちは必死で予想に向き合っているだけに、何とも拍子抜けする結末だったに違いない。

 普段WIN5を購入しない層からしても、結果のみを見れば楽勝に思えたかもしれない。「これならやればよかった」「簡単だった」という声が出たのも納得だ。

 だが、それこそがWIN5の性格の悪さだ。一見、簡単そうに見えても、そこには人の心理を絶妙に裏切るカラクリが潜んでいるのだ。

 まずはこちらの資料をご覧いただきたい。

 1番人気馬の勝利は、きさらぎ賞のみ。

 こちらは各レースにおけるシェア。当然ながらシェアの多い方が人気する。つまり、それぞれ47.2%、56.7%、21.9%、1人気勝利(29.1%)、48.2%も上位人気馬に票が集中。20%台だった小倉や京都メインは分散したものの、それ以外は正解の存在しない二択で勝負したファンが多かったことが伝わる。

 ただでさえ二択の連続を正解するのは難しい上に正解がなかったのだから、これはもう立派なトラップだ。荒れるレースを見極めるのがWIN5で高配当を的中するテクニックでもあり、どこかしらを少ない点数にして、荒れそうなレースで点数を広げる買い方も多かっただろう。

 何しろWIN5は5レース全体の購入点数が増えすぎるため、絞るレースと広げるレースのメリハリをつけたい。それに配当を押し上げた馬にしても3番人気。買う側にしてもノーマークだった訳がない。だからこそ取りっぱぐれが発生しやすい状況だったといえる。

 なぜそうしてしまったのかといわれると、「おそらくここまで買っていればいいと考えた」の答えしかない。つまり、2番人気までの2頭どちらかが勝つだろうから、ここは2点で済ませようと考えたがゆえに3頭目に裏をかかれた訳である。そりゃ5レースもあるのだから、3点以上使ったレースはあったはず。しかし、結果的に買わなかった次の人気の馬にやられてしまった。

 かといってこれを惜しかったと悔いていいのかどうかは別だ。買うからには勝つために買っているのであり、熟考した結果の結論で購入したなら自己責任以外の何物でもない。絶対当たってたという仮定の話をするよりも自信の実力不足と諦めるしかない。

 実際、これに近い結果だったのがキャリーオーバーに沸いたAJCC(G2)の週。このときは全レース5番人気以内の馬が勝ち、460万円(キャリー約56万)の516万円もついた。各レースのシェアを見ればわかる通り、絶妙に「これだけ押さえていれば、何とかなるだろう」というファン心理を逆手に取るような結末が待っていた。

 我々はとかく油断をしがちだ。各馬の実力だけでなく、人気になっている騎手の騎乗ミスなどにも注意をする必要がある。以下は今年の全結果。

 こうしてみてみると1番人気の勝率が低く、人気でも平気で飛んでいる。データが増えると最終的に勝率30%くらいに収束するのだが、今年はまだ22.9%に過ぎない。いかに人気を裏切っているかという話だ。

 1倍台の大本命でさえ、60%でしかないのだから疑わないと損。2倍台でも4回に1回程度しか勝てない上に、3倍を超えたら15戦1勝とどうしようもない。

◆WIN5対象レース全体

◆WIN5対象レース芝

※芝のレースは脳死で買うなら3番人気までで勝率64.6%、4番人気までで73.7%と期待は高い。

◆WIN5対象レースダート

※ダートの場合は1番人気が飛んでいるだけで2番人気の勝率が、1番人気の期待値と同じ30%。穴を狙っても5番人気までで我慢しとけって傾向が出ている。

 最後に今年ここまで1番人気を飛ばした騎手。

 期待値のベースとなる勝率30%を切っている騎手が波乱の戦犯。ね?何となく分かるでしょ。

 他人と同じことをやっていては、同じ結果にしかならない。それでは当たっても他の人も当たっているから配当も低い。これでは意味がない。

 いっそのこと、荒れそうなレースであえて点数を割かずに、堅そうなレースの場合は芝なら3人気まで、ダートなら5番人気までで狙う。あくまで集計と取った期間内でのベターな作戦ではあるが、春まではこれでいい気もする。

 今回は以上です。