キングスコールの強さ認めるが横山典弘信者なら夢を見たい…ダノンセンチュリーは少し不安?スプリングSの展望と攻略ポイント

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キングスコールの強さ認めるが横山典弘信者なら夢を見たい…ダノンセンチュリーは少し不安?スプリングSの展望と攻略ポイント

血の涙を流した弥生賞週のWIN5も終わり、今週末もまた皐月賞トライアルのスプリングS(G2)が行われる。

ひと頃は本番の好走馬をよく出していたレースだが、直近でスプリングS優勝馬の皐月賞制覇は、2013年ロゴタイプまで遡る必要がある。一応、18年2着エポカドーロが優勝したものの、以前ほど直結しなくなっている雰囲気だ。

弥生賞にしても29年ぶりに重賞勝ち馬が不在だったことで話題となったが、スプリングSも同様に重賞勝ち馬の出走はなし。気になって調べてみると、いつ以来とかというレベルでもなく、2017年サトノアレス(朝日杯FS優勝)を最後に重賞勝ち馬不在のスプリングSは続いていた。ちなみにサトノアレスはウインブライトの4着に敗れている。

外厩仕上げが進んだ近年は、G1からG1に直行するパターンが増えたことも一因か。昨年のホープフルS(G1)を快勝したクロワデュノールも割と早い段階で直行すると発表されていた。どこまで期待できる馬が誕生するかどうかも見どころとなるだろう。

ではまず登録馬から見てみたい。

第74回スプリングS(G2)

キングスコール   佑介
クモヒトツナイ   未定
ジェットマグナム  津村
スナークピカソ   菅原
スワローシチー   田辺
ダノンセンチュリー 戸崎
ニホンピロデヴィン 小沢
ピコチャンブラック 石橋
フクノブルーレイク 松岡
マテンロウバローズ 横山典
レーヴブリリアント 未定
ローレルオーブ   未定

メンバーは思いのほか手薄な印象。レースこそG2だが、1勝クラスといわれても不思議じゃない。それでもこのレースを勝てば面白い存在となる可能性は十分にある。まずは某キチガイ掲示板の予想オッズを参考に上位人気想定の馬からチェックする。

キングスコール(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)

昨年7月札幌のデビュー戦(芝1800)を2着に3馬身差をつけて圧勝。勝ちタイムの1分47秒8(良)は、ソダシがマークしていた1分48秒2のレコードを0秒4更新した。2着テリオスララはその後、牡馬相手には萩S(L)を勝利して挑んだ阪神ジュベナイルF(G1)で3着に善戦。横の比較でも力関係に裏の取れている馬である。血統も父ドゥラメンテで母父フランケルと大物感も十分。残念ながら左前脚第一趾骨骨折を発症して手術したため、復帰初戦がスプリングSまで長引いたようだ。

賞金が不足している関係で優先出走権が取れる3着以内が皐月賞(G1)出走にマストの条件。長期休養明けではあるが、そこは世界のYAHAGIなら無様な走りはしないはず。主戦の藤岡佑介もフェブラリーS(G1)の騎乗ミスは許していないが、とりあえず前に行ってればいいタイプの馬なら、よほどのことでもない限り、脚を余して負けるシーンはないのではないか。

ひとつ気になるとすれば、レコード勝ちイコール最強ではないこと。それは先週の弥生賞で2着に負けたヴィンセンシオが中山2000をレコード勝ちしていたことも同じ。着差だけならアスクシュタインはコスモス賞(OP)を7馬身差で楽勝していたし、札幌2歳S(G3)でマジックサンズの2着に惜敗したアルマヴェローチェが、先述のテリオスララに3馬身の差をつけて勝利したことも見逃せない。

一応、単純比較ならアルマヴェローチェと同等の評価もできる馬とはいえるだけに、馬券の軸としては信頼できそうな雰囲気はある。

ピコチャンブラック(牡3、美浦・上原佑紀厩舎)

デビュー前に圧巻の追い切りを披露した昨年7月福島の新馬戦を7馬身差で逃げ切った。勝ち方を評価された2戦目のアイビーS(L)で1番人気の支持を集めるも、素質馬マスカレードボールの前に力負けの2着。鞍上に川田将雅を配したホープフルSでは、マスカレードボールを上回る3番人気の評価を受けたが、好位3番手から徐々にポジションを下げて13着に大敗してしまった。川田のコメントすら見られず、調教師も一から立て直すと意気消沈する結果に終わる。

今回再び石橋脩に戻ったのは、川田にエリキングというお手馬がいる関係と、ピコチャンブラックの大敗で他に用意できそうな騎手が見当たらなかったこともあるか。いずれにしても石橋脩に戻るのはプラスではない。

オルフェーヴルが勝手に自滅した春の天皇賞(G1)をビートブラックで勝利したこともあるが、そもそもが好騎乗とは縁がない騎手。逃げれば何とかなる昨今の高速馬場だが、道中で動くタイミングや進路取りに不安が残るのは確か。普段は戸崎圭太に辛口な当方も石橋脩に関してはデフォルトで酷いからあえて口にしないほどである。

ただ、血統的な面では非常に魅力的な馬だ。イクイノックスを輩出したキタサンブラックを父に持ち、母母バレークイーンはダービー馬フサイチコンコルドをはじめ、リンカーン、アリストテレス、アンライバルド、ヴィクトリー、アドミラブルら華やかな名馬たちを輩出した一族。本来なら石橋脩なんか乗せている場合じゃない(くどい)。

ホープフルS大敗の理由は不鮮明ながら、勝たれても仕方のない馬であることは事実。当週の追い切りをチェックした上で取捨選択したい馬といえる。

ダノンセンチュリー(牡3、美浦・萩原清厩舎)

2月東京のデビュー戦で逃げ切り勝ちを決めた期待馬。金にモノを言わせるダノックスらしく、2022年のセレクトセール当歳部門にて2億3100万で取引された。父は注目の種牡馬フィエールマンで近親に6億円馬として有名なアドマイヤビルゴがいる血統だ。

レースは外枠からスタートを決めたダノンセンチュリーが、誰にも競りかけられることもなく1000m通過63秒2という超のつくスローでマイペースの逃げ。1番人気馬をほったらかす他馬の騎手もクソだと思うが、それはまた別の話だ。

手綱を取っていたのは、短期免許ながら関東のトップジョッキーに君臨したR.キング姐さん。あ、そうか、みんな姐さんの尻ばかり見ていたから追い出しが遅れたってことか(違。

ダノンセンチュリーにキングとくれば、ダノンキングリーってとこだろうか。いやいやそんなことはない。そう評価した理由は、レース内容にこれといった価値がなかったからである。こんな13秒台のラップが立て続けに出てくるレースで逃げた馬が楽勝するのは珍しくない。

ところが、この馬に関しては使った上がりも33秒7で、2着アールヴィヴァンの33秒3や3着レッドバンデの33秒6より遅い。2馬身半以上離された3着馬はともかく、クビ差2着のアールヴィヴァンはエスパー田辺が悪いだろう。この馬は割といい馬だと思う。

また、小雨の降る中で良馬場だったとしても勝ちタイムの1分50秒5も平凡。なにしろ2月東京の芝1800mで未勝利戦より遅かったくらいなのだ。実質3ハロンの競馬しかしていないとはいえ、同じ上がりでマスカレードボールが共同通信杯を勝ち、時計も1分46秒0だったのだから、ダノンセンチュリーの推し材料はほぼない気もする。当方の大好きな戸崎圭太ちゃんが手綱を取るのも気乗りしない。

マテンロウバローズ(牡3、栗東・昆貢厩舎)

順番的に最後となったが、密かに期待しているのがマテンロウバローズ。実はメンバー唯一の2勝馬である。2月東京の新馬を勝ち、2戦目のこぶし賞(1勝)で連勝した。前走は中弛みした展開を最後方から鮮やかな差し切り勝ち。6頭立てのレースだからポツンでもないゾ。

マイペースで逃げたオンザムーブが2着に残り、好タイムで制した馬が続々と活躍した10月京都のマイルで1分34秒3をマークしているアイサンサンを差し切った。既に横山典弘信者が胸を熱くしているかもしれないが、血統的な側面でも非常に面白い。

父ロジャーバローズがダービー馬なら父父ディープインパクトは無敗の三冠馬。母母レディパステルはオークスを制した馬でもある。おや?なんかマイル戦を連勝しているけど、本来の距離適性は中距離じゃないか?

これまでのデータ的に横山典弘×昆貢厩舎の組み合わせは、好きに乗っていいよという感じで、そこまで成績がよかったわけでもない。だが、少し前にリンク先の記事で触れたように今年は嘘のような絶好調。それはもうおじさんの成績を見ても一目瞭然だ。

あと、自ずと期待したくなるのは、中山芝1800mというスプリングSの舞台。これは横山典弘が最多勝を誇る中山記念(G2)と同じ条件だ。キングスコールはやっぱり強かったというオチは普通にあると思うが、一発を狙うならこの馬が楽しみかもしれない。