1月は少し長いと感じていたが、2月はまるで倍速のよう。年始を飾るG1・フェブラリーSの裏で小倉のメインレースは、小倉大賞典(G3)が行われる。ローカルのハンデ重賞ということもあり、過去10年で3連単の平均配当は16万2737円という荒れっぷりである。
ただ、この荒れるハンデ重賞というのは事実でも、荒れているのは2着3着のこと。馬券のイメージとWIN5のイメージに温度差があるため、我々も錯覚に陥りやすいのではないか。
以下は過去10年の勝ち馬とその人気。
小倉大賞典過去10年
24年エピファニー 牡5 杉原誠人 57.0 3人気
23年ヒンドゥタイムズ セ7 ムルザバ 57.5 2人気
22年アリーヴォ 牡4 横山和生 54.0 1人気
21年テリトーリアル 牡7 石川裕紀 56.5 11人気★
20年カデナ 牡6 鮫島克駿 57.0 4人気
19年スティッフェリオ 牡5 丸山元気 57.0 3人気
18年トリオンフ セ4 川田将雅 54.0 1人気
17年マルターズアポジー 牡5 武士沢友 56.0 4人気
16年アルバートドック 牡4 川田将雅 55.0 2人気
15年カレンブラックヒル 牡6 秋山真一 58.0 3人気
ご覧の通り、勝ち馬に限定した場合は1人気2勝、2人気2勝、3人気3勝、4人気2勝、11人気1勝の内訳。データの傾向的には4番人気以内までを押さえていれば勝率90%となる。あえて小ネタを挟むなら、1800の石川裕紀人案件が炸裂したのが一度といった感じか。
某サイトの予想オッズによると、上位人気の想定はヤマニンウルス(藤懸)、エピファニー(杉原) 、シルトホルン(隼人)、コスモブッドレア(佐々木)、ロングラン(丹内)の模様。中でも最大の注目は、ダートから転戦してきたヤマニンウルスの存在だろう。
近年は芝からダート、ダートから芝の転戦がトレンド。もしここを普通に勝つようなことがあれば、今後の路線選択やローテーションの選択肢も広がる。やってみないとわからないとはいえ、未知の魅力に警戒して点数を使うか、まずは様子見で消してしまうかの二択か。
繁殖期の春までは、肉体的な衰えはそれほど気にする必要もなく高齢馬でも問題ない。7歳馬ロングランや8歳馬エアファンディタは、穴党から熱視線を集めそうだ。
鞍上で動きがあったのは、ヤマニンウルスの武豊→藤懸はともかくとして、シルトホルンの大野→隼人は気になる。前走の小倉日経賞(OP)で2着に敗れたとはいえ、相手はポテンシャルが重賞級のドゥラドーレス。悲観したり騎手のせいにするような内容ではなかったにせよ、降板させられた大野君に同情したくなる。前走くらい走れれば普通に勝ち負け可能と考える。
あと、気になるのは小倉開催の馬場。酷いときは開催が進めば進むほど、前残りが激しくなるという造園課のトラップが仕込まれていた年もあったが今年はどうか。ゲスな勘繰りをすれば、今村聖奈フィーバー中だったため、逃げ馬に有利な馬場コンディションを作っていたのかもしれないね。
先週の北九州短距離S(OP)を見た感じだと、出遅れたアスクワンタイムが後方から大外をぶん回しても届きそうな感じだったので、そろそろ前残り想定から差し想定に切り替えも一考したいタイミングだ。そうなると切れ味勝負で分が悪いシルトホルンにとっては油断できなくなる。
とりあえずは1800マスター石川裕紀人の騎乗予定もなく、脳死で上位人気を決め打ちする手も悪くない。個人的にヤマニンウルスは様子見してからと考えている。