ヴェルトライゼンデで思い出す「59.0キロ」の影響…データで振り返る買いと消しのパターン

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 SNSで話題を集めているヴェルトライゼンデのサラブレッドオークション。当初は乗馬になる予定だったものの、種牡馬としての価値をはかるために上場されたようだ。本馬の重賞勝ちは鳴尾記念(G3)、日経新春杯(G2)の2勝とG1に手が届かなかったとはいえ、同世代には無敗で三冠を制したコントレイルもいた。

 世代レベルについては疑わしいという声も出ているが、本馬がクラシック戦線でトップクラスの1頭であったことも事実。兄にワールドエース、ワールドプレミアといった素質馬を持つ血統も種牡馬としての可能性に期待が持てそう。本馬を落札したのも命名した方だったらしく、なかなかドラマチックな展開だったのではないか。

 それはそうと、筆者がヴェルトライゼンデで連想したのは、JRAが2023年度から実施した基礎負担重量引き上げ。条件に多少の誤差はあれど、概ね1キロ増の認識でいいとのこと。

 ちなみにヴェルトライゼンデは「1キロ増」に変更されてからのWIN5対象レースで最初に勝利を挙げた馬なのだ。ギャン中おじさんは、物忘れが激しくなっても、こういうのは普通に記憶しているのである。

 当方はガシマンの前残りに期待して10番人気キングオブドラゴンを狙ったものの、ヴェルトライゼンデに交わされて無念の2着。リーチでこれなら発狂していいところだが、前半2つから連敗していたため、59キロで勝っちゃったと驚いていた。このとき地獄で緑の人がヴェルトライゼンデ本命で日経新春杯を的中していたので、「なんだこれは……たまげたなあ」と感心した記憶は残っている。

 脱線してもアレなので話を戻すと、ヴェルトライゼンデの話をきっかけに、この「1キロ増問題」とWIN5の関係について考察してみようという訳だ。

 では早速、23年以降のWIN5対象レースにおいて、59.0キロ以上の斤量で出走していた馬の成績をデータで抽出する。

◆人気別集計(全体)
集計期間:2023. 1. 8 ~ 2025. 2. 9
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人気 着別度数 勝率
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1番人気 2- 1- 2- 2/ 7 28.6%
2番人気 5- 1- 1- 2/ 9 55.6%
3番人気 1- 0- 0- 2/ 3 33.3%
4番人気 0- 0- 2- 5/ 7 0.0%
5番人気 1- 1- 1- 8/ 11 9.1%
ーーーーーーーーーー
6番人気 0- 0- 4- 7/ 11 0.0%
7番人気 0- 0- 1- 6/ 7 0.0%
8番人気 0- 1- 1- 6/ 8 0.0%
9番人気 0- 0- 0- 3/ 3 0.0%
10番人気 0- 0- 0- 7/ 7 0.0%
11番人気 0- 1- 0- 11/ 12 0.0%
12番人気 0- 1- 0- 5/ 6 0.0%
13番人気 0- 0- 0- 5/ 5 0.0%
14番人気 0- 0- 0- 8/ 8 0.0%
15番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0%
16番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0%

◆芝のみ
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人気 着別度数 勝率
——————————–
1番人気 1- 1- 1- 1/ 4 25.0% レーベンスティール
2番人気 2- 1- 1- 1/ 5 40.0% ヴェルトライゼンデ、ソウルラッシュ
ーーーーーーーーーー
3番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0%
4番人気 0- 0- 2- 3/ 5 0.0%
5番人気 1- 1- 0- 3/ 5 20.0% カラテ
ーーーーーーーーーー
6番人気 0- 0- 2- 3/ 5 0.0%
7番人気 0- 0- 0- 3/ 3 0.0%
8番人気 0- 0- 0- 2/ 2 0.0%
9番人気 0- 0- 0- 2/ 2 0.0%
10番人気 0- 0- 0- 6/ 6 0.0%
11番人気 0- 0- 0- 5/ 5 0.0%
12番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0%
13番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0%
14番人気 0- 0- 0- 4/ 4 0.0%
15番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0%

◆ダートのみ
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人気 着別度数 勝率
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1番人気 1- 0- 1- 1/ 3 33.3% プロミストウォリア
2番人気 3- 0- 0- 1/ 4 75.0% ケイアイドリー、ウィリアムバローズ、ペプチドナイル
3番人気 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% フリームファクシ
ーーーーーーーーーー
4番人気 0- 0- 0- 2/ 2 0.0%
5番人気 0- 0- 1- 5/ 6 0.0%
6番人気 0- 0- 2- 4/ 6 0.0%
7番人気 0- 0- 1- 3/ 4 0.0%
8番人気 0- 1- 1- 4/ 6 0.0%
9番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0%
10番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0%
11番人気 0- 1- 0- 6/ 7 0.0%
12番人気 0- 1- 0- 4/ 5 0.0%
13番人気 0- 0- 0- 4/ 4 0.0%
14番人気 0- 0- 0- 4/ 4 0.0%
15番人気 0- 0- 0- 0/ 0
16番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0%

 やはり軽い走りをする芝の方が成績で見劣る。パワータイプのダート馬なら勝率的にもアテになる雰囲気。芝の5番人気にしてもカラテだからなあ。59キロを背負ってでも2番人気以内に支持されるくらいの実力がないと苦戦を免れないって感想だ。

 基本的な考えはダートでも同様だが、全体の数を見ると芝は1番人気と2番人気を合算して勝率.333でダートは3番人気まで合算して勝率.555と悪くない数字を残した。

 こういうデータを気にしていると、ジュンブロッサムやジオグリフにビビらなくても済んだのかなあ。