川田将雅、松山弘平でもなくアノ騎手の怪…エンペラーワケア一蹴の素質馬が復帰【WIN5】

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川田将雅、松山弘平でもなくアノ騎手の怪…エンペラーワケア一蹴の1点候補が復帰【WIN5】

なぜ再コンビ結成がなかったのか

京都10R高瀬川S(3勝)ダ1400

WIN5研究家として常にアンテナを張っている当方だが、今週の対象レースの一つ目となる高瀬川S(3勝)で少し気になることがあった。

それはヘンリー(牡5、栗東・吉岡辰弥厩舎)と鮫島克駿の初コンビ結成である。

本馬はデビューからの3戦で坂井瑠星が騎乗。その後、松山弘平が2回ほど乗り、川田将雅が奪い取った馬だ。形的に強奪した川田の騎乗で2勝クラスを圧勝し、同レースで1番人気に支持されていたエンペラーワケアを一蹴する強さを見せた。

ちなみにこのレースは前後半33秒8-38秒0(前傾4秒2)というとんでもない激流。3馬身差の完敗を喫したとはいえ、敗れたエンペラーワケアもタダモノではなかったことが伝わる。

にしてもこれを2番手から置き去りにしたのだから勝ち馬は相当なスケールの持ち主。ひとつ前のユニコーンS(G3・ダ1600m)で伸びなかったあたりは、初の左回り以前に距離の問題があったのではないか。

ちなみにエンペラーワケアも弘平から川田へ乗り替わり。弘平は勝ち負け可能な素質馬をどちらも川田に奪われる悲惨な結果となった。

そんな話はさておき、ヘンリーのパフォーマンスがいかに凄かったかの説明をしよう。こちらは同時期における阪神ダート1400mのレースだが、注目すべきは勝ちタイム。後のオープン馬サンライズフレイム(稍重で1分23秒7)やロードアウォード以上に価値のある内容で勝っていた。

それ以前にリステッドのエニフS(L)ベルダーイメルの時計を上回っているだけでも特筆すべきだろう。馬場差の大きい芝に比べてダートは持ちタイムが能力に直結しやすい。少なくともヘンリーはオープン級のパフォーマンスを証明していたことになる。1勝クラスを圧勝した際に4馬身差で2着に敗れたエミサキホコルも現在はオープン入りしている素質馬だった。

エンペラーワケアの快進撃は周知の通りで、ヘンリーを知るファンから行方を気にする声も出始めていたが、どうやら長期療養中だった様子。知名度では大差がついたものの、当時の実力に衰えがなければ、3勝クラス程度なら大楽勝してもおかしくないだろう。

ところが、鞍上については少し戸惑った。先述したように本馬は坂井瑠星が3戦、弘平が2戦、川田が1戦の戦歴。ガシマンは優駿牝馬で東京にいるが、弘平と川田は裏の京都で騎乗にもかかわらず、コンビ再結成ではなかったのだ。

そこで腑に落ちないのがなぜ鮫島克駿なんだということ。克駿といえばジャスティンパレスに騎乗した天皇賞・春(G1)を2周目の3コーナーの上り坂で仕掛ける早漏騎乗でバッシングされたことは記憶に新しい。全盛期はルメールに持っていかれたため、力の衰えがあったかもしれないが、問題は早仕掛けのことをスムーズに上がって行ってと評した本人のコメントの方。普段は克駿の応援をしている当方ですら「何やってんの」と感じた不可解騎乗でもあった。

ちなみにオーナーのサイプレスホールディングスも別に克駿を贔屓にしていた訳でもなさそう。過去の騎乗依頼も穴馬で2回ほどしかない。

それだけに何とも不思議な克駿の起用。もしかしたら1年8か月ぶりの復帰戦で試運転させ、結果が出てから川田や弘平という流れなのだろうか。

ただ、その割にはそこそこ仕上がっているような印象もある。

栗東に帰厩後は坂路を中心に今月2日から乗り込み。52秒台の時計も3度マークしていた。500キロを超す大型馬だが、短距離なら力で何とかなってしまう気もする。

このメンバー相手なら単勝1倍台の大本命に推されても不思議じゃないはず。これほどの馬を川田が乗らない理由はないだが……。

それを承知の上で1点候補とするか、それとも無難に疑って他の馬も買い目に足すか、克駿が乗るために少し悩ましいレースとなってしまった。別に克駿の騎乗は気にならないけど、なぜという方が大きいのが引っ掛かった。