横山武史、鮫島克駿「クソ騎乗」で面白い…穴候補3頭に注目【ラジオNIKKEI賞】
クソ騎乗祭りだねこりゃ
福島11RラジオNIKKEI賞(G3)芝1800
今週から開幕する福島競馬の日曜メインはラジオNIKKEI賞(G3)。まだこの時期の3歳馬同士でハンデ戦というのも必要なのかどうか疑問の残るレースだ。
発表されたハンデを見てみても、1勝クラスすら勝っていないフクノブルーレイクが57.0キロのトップハンデ。牝馬の出走はなかったものの、こんなどうしようもないメンバーで57.0キロから52.0キロまで最大5キロの差がついたのは驚きである。
実際、ハンデキャッパーも頭を悩ませたはず。
登録した14頭中に2勝馬は6頭いて1勝馬は8頭。ひとまずは収得賞金に合わせながら無理矢理決めたんじゃないかな。
このレース以外の対象レースを見ても戦績の酷い馬ばかり。先週はまだ春G1の余韻を感じるメンバーだったが、今週は目も当てられない。これこそ夏競馬って気もしなくはないが……。
だが、クソみたいなメンバー(失礼)だからといって、適当に予想しているようでは点数を無駄に使うだけでなく、予想すら手抜きになってしまう。こういうときこそ馬柱の見た目にとらわれない精査が重要だ。
正直、重馬場のレースは信頼性が低いため、割に合わないトップハンデ57.0キロのフクノブルーレイクを狙うのは気乗りしない。また、前走の白百合S(L)でタイム差なしにもかかわらず、1キロの差がついたセンツブラッドとバズアップビートに関しても疑問が湧く。
そういった経緯も踏まえて今回注目したのはエーオーキング、バズアップビート、ビーオンザカバーの3頭。奇しくもすべて55.0キロのハンデを設定されていた。
これもう半分予想みたいなもんだが、やっぱりレースって映像を見ないことには真実に辿り着けないと感じた。
馬柱の数字だけでは見えてこない「隠れたクソ騎乗」が存在するからである。簡単に要点をまとめてみたので以下に掲載しておく。
エーオーキング
昨年9月中山のデビュー戦(芝1800)は、前残り展開に4着。騎乗した長濱君が道中の動きを間違えて下げてしまい勿体ない競馬だった。2戦目は吉田隼人が騎乗して福島の芝1800mを1馬身差で快勝。10番人気で穴を出した。
3戦目は木幡巧也が騎乗した1月中山の1勝クラス(芝2000m)で5着。勝ったのはゴーソーファー、2着にアロヒアリイが入った。前走で手綱を取った隼人が乗りやすい馬と評したはずだが、巧也は行きたがる馬を無理に下げて中途半端な競馬をした。レース後のコメントで大事に乗り過ぎたと反省の弁を残している。
それがどれだけ下手糞だったのかが表面化したのは、3月中山の水仙賞(1勝・芝2200m)の快勝。エスパー田辺裕信が騎乗して9番人気から見事な勝利を飾った。内容を見ても実に中身のあるレースをしていることが分かる。
道中で後方にいた断然人気エデルクローネがマクっていき、先行勢にプレッシャーをかける中、最後はL3を12秒3→11秒3→11秒1の加速ラップでまとめた。決して楽な展開ではなかったにもかかわらず、逃げ馬が加速ラップで勝つのは力の差がないと無理な話。芝1800m、芝2200mと非根幹距離でいずれも強い競馬をしているのは評価すべきだろう。
ただただ残念なのは、大野拓弥が騎乗する点。力は足りていると思われ、大野君がミスをしなければ勝ち負け可能と思う。
バズアップビート
昨年7月小倉のデビュー戦はジョバンニの2着に敗れ、2戦目の9月中京の未勝利(芝2000m)も再び2着。3戦目となった12月京都の未勝利は、後に重賞を勝ったリンクスティップから1秒8差の8着。4戦目の1月中京の未勝利戦(芝2000m)は、トッピボーンから1秒2差の4着。5戦目の2月小倉の未勝利でようやく初勝利を挙げた。
ここまでは特に目立たないのだが、次走のプリンシパルS(L)は割と面白い内容。このレースでスタート直後に落馬してしまい、道中はカラ馬の状態で走ったのだが、直線外から際立つ末脚を見せてレディネスとタイム差なしのゴールをした。
カラ馬って騎手が乗っていないから、斤量的に全く違って参考外という人もいるだろうが、これは案外バカにならないのよね。何しろ走らない馬は「カラ馬だろうが走らない」からだ。カラ馬でもレディネスと遜色ない走りをした時点でただものではない。
それを証明したのが前走の白百合Sだ。時系列的には順番を逆に確認したのだが、なんというかまあ、とにもかくにも克駿が酷い。なんだこのクソ騎乗は。圭太ちゃんかよ。
道中でどっちつかずのポジション取り。行くのか行かないのかボヤっとしている間に進路が外しかなくなり、挙句の果てに大外をぶん回すロスの多いレース。むしろこれでよくタイム差なしの3着に来れたよねって騎乗だった。
レース後、「気性面に課題はあったが能力は高い。本来の走りができるようになって、これからの成長が楽しみです」ってさ。コメントだけ見れば優等生の発言だけど、レース映像を見ると克駿が下手くそなだけにしか見えなかったぞ。
ビーオンザカバー
昨年7月函館の芝1800mでデビューしてマジックサンズから2馬身差の2着。2戦目の8月札幌の芝1800mで4着に敗れたのち、10月新潟の芝2000m戦で初勝利を決めた。4戦目は今年1月中山の1勝クラスで3着に入り、このレースでエーオーキングと直接対決をしている。とはいえ、向こうは巧也が酷い騎乗だったので度外視していい。
問題はその次の水仙賞(1勝クラス・中山芝2200m)だ。前走で度外視級の凡走をしたエーオーキングが強い競馬で快勝した一方、ビーオンザカバーの武史はなかなかどうしてクソ騎乗だった。
スタートから折り合いがつかないまま手綱を引っ張り通し、肝心の直線でも前が詰まって追えないままの入線。昔の調教師なら殴っていてもおかしくない。
しかもレース後のコメントでも「ヨーイドンの競馬がいい馬でもなく、スローになった時点で厳しかった。2200mも長い」と意味不明な供述をしており反省は皆無。つべこべ言わずにすみませんでしたでいいだろうそこは。
武史が下手に乗っていたことを証明したのは、次走の山藤賞(1勝クラス、中山芝2000m)だ。川田将雅に鞍上強化されたビーオンザカバーは優等生の競馬で中団の好位からスイスイと抜け出して楽々ゴール。生姜君のことは嫌いだけど、武史よりはまだまだ上手いと思わされる騎乗だった。
もう予想したの同然だねえこれ
今回ピックアップした3頭は、いずれも騎手がクソ騎乗したという共通点を持っている。
あえて映像を載せていないのは、読者諸兄も実際に自分の目で確認してもらった方がいいと考えたからだ。
決してイチイチ動画を録画編集するのが面倒くさかったという訳ではない。ホントだよ。。。いやマジで。。。
人気しそうなトレサフィールはジャッジが難しい。東京って馬場がいいと逃げがハマりやすいんだよねえ。逃げて3連勝したなら今回もまた逃げそうだし。受けて立って返り討ちにするほどのスケール感があるかどうか。
後は明良に期待のセンツブラッドか。白百合Sのゴール前は内に寄れて距離を大きくロスした。まっすぐ走っていれば勝てたかもしれない。
最終的な判断は追い切りもチェックしたいところだが、現時点で候補はこれら5頭ってところ。