■競馬予想会社とは
競馬における勝馬投票券の予想を提供する会社のことである。
なかには引退した騎手・調教師などが競馬評論家として参加している例も増えてきている。
広告で過去の的中実績が掲載されているが、
実際には予想していないレースの的中も載せていることも。
うまく使えば思わぬ大金を手にすることも可能だが、
悪徳業者に引っ掛かった場合は当たりもしない高い情報料だけ払わされて損をすることもある。
■悪徳業者の予想詐欺の例
・スポーツ紙や専門誌の広告で低料金で高額的中をうたい、射幸心を煽る。
・入会した会員に数万円、あるいは数十万円以上の高額なコースを紹介し、実際には存在しない「八百長レース」や「出来レース」の情報をほのめかして参加を要求。
理由をつけては追加料金を要求し、情報料を支払わせるために借金やクレジットカードの現金化を指示。
・また、提供した情報が外れても情報料の返金には一切応じない。
もしくは担当者らと連絡がつかなくなる。
・会員が退会しても名簿情報を回され、以降も勧誘の電話やダイレクトメールが届く。
・最近ではオレオレ詐欺のような劇場型の手口も。
指定のデキレースがあったのだが、圧力をかけられて取りやめになった。
その代わりに料金は高くなるが、別の特別情報が入ったからこちらに参加して欲しいなど。
※国民生活センターのホームページより抜粋
主な相談事例
- 「必ず当たる」と巧みに勧誘し次々と情報料を要求する業者
- 「八百長レース情報」を提供すると勧誘する業者
- 「デキレース」の情報があると勧誘し、借金を誘導する業者
- 「払ったお金は保証する」と勧誘し信用させる業者
- 「八百長だが、JRAも認めている」と勧誘する業者
- クレジットカード現金化の方法を教える業者
相談事例から見た問題点
- 勧誘方法が詐欺的である
- 無料または低廉な金額のはずが高額な情報料を請求される
- クレジットカード現金化の方法を教えて金策を行わせる
- 業者と連絡がとれない。また、業者が交渉に応じない
消費者へのアドバイス
- 「絶対儲(もう)かる」などのセールストーク、記載に惑わされないこと
- 借金をしてまで競馬予想情報サービス料を支払わないこと
- 返金の可能性は極めて低いことを認識すること
- 競馬の予想と勝馬投票券(馬券)の購入は自分の責任と判断で行うこと
JRAが把握している悪質な予想・情報提供業者の被害事例
- 『JRA公認』をかたり、JRAホームページのリンクなどを添付した広告・宣伝・勧誘を行っている
- あたかもJRAの関係団体と思わせる団体から情報提供を受けているとの広告・宣伝・勧誘を行っている
- 『絶対に当たる』との広告・宣伝・勧誘を行い、次々に高額な情報料を請求する
- 『前もって結果が決まっているレースがある』との広告・宣伝・勧誘を行っている
- 一般人や善意の第三者を装い、悪質な予想・情報提供業者への誘導を行っている
- 勝馬投票券や万馬券的中証明書のコピー・画像等を提示し、『高額配当を多数的中させている』等の広告・宣伝・勧誘を行っている
■スポーツ新聞各紙の悪徳業者対策
スポーツ新聞各社では悪徳業者を排除するために、広告を希望する予想業者に対し、
レース発走前に実際に予想を提出するように求めての検証も行っている。
結果、虚偽の記載が発覚した際は掲載を拒否することもあるが、
すべての予想が検証されているわけではなく完全とはいえない。
また、雑誌やインターネット媒体ともなると抑止力もなく悪質業者が野放しになっている。
社団法人日本広告審査機構 (JARO) ですら予想会社の広告についての苦情は取り扱っていない。
手の込んだ業者ともなると口コミサイトを自作自演で運営するなど、
よりその手口は巧妙となりもはや野放しになっている。
■個人的な体験談
実は小生自身も競馬業界から離れたときに一度、予想会社の話を聞きに行ったことがある。
都内にある某予想会社だったが、狭いオフィスに電話勧誘の女性従業員が数名いた程度。
予想を書いていたのはアルバイトらしき若い男性が数人。
担当者の説明では射幸心を煽るテキストを書いてなんぼというものらしい。
それだけならまだしも許せない発言をされたのを今も鮮明に覚えている。
担当が言うにはマスコミのオタクらほど悪いこともしていないし同じ穴の狢であるとのこと。
これは正直言って心外どころか腹が立った。
確かに予想も書けば印も打っていたが、詐欺なんてものと一緒にされては甚だ迷惑な話。
そりゃ予想が外れたときは叱責も受けるし枠も削られるが、情報料を取っている訳ではない。
これに対して無責任だと言われればそれまでだが犯罪と同じにして欲しくない。
後日、その会社が脱税で訴えられたときは気分爽快だった。
■では、予想会社とはどこも詐欺ばかりなのか
こればかりはわからない。
はっきり言ってその数はかなり多くあり、それらをすべて検証することは時間の無駄にしかならない。
また、夜の店が潰れたあとに営業者は同じで別の店にリニューアルするように、
予想会社も実態は1社が複数の社名を名乗ってマルチで運営していることもよくある。
※私が話を聞いた会社でも5,6社を名乗っていた。
手っ取り早い方法はまず、大抵の会社がやっている無料での情報提供への参加。
ただ、登録の際に気をつけたいのはプライベートで使用しているメールは避けて、フリーメールなどのいつでも使い捨てが可能なものにすること。
一度メールアドレスを把握されたら名簿は回されるため、
迷惑メールやDMが頻繁に届くようになるからだ。
別に無理に止めはしないがやはりおすすめはフリーメールだろう。
無数にある予想会社の中でも当然まともな会社も存在するのは確か。
興味がある場合はまずは無料で登録してみてしばらくは信用していいのか試してみるのが手っ取り早い。
私もどんな情報が送られているのか興味もあって数社の登録をしてみている。
使い方さえ間違わなければおかしなことにもならないのだから。