イミグラントソング、アドマイヤズームでもない「隠れ最強馬」がNHKマイルCを掻き回す?
割とタダモノじゃないかもしれないゾ
東京11RNHKマイルC(G1)芝1600
アドマイヤズーム 川田将雅
アルテヴェローチェ 佐々木大輔
イミグラントソング ルメール
ヴーレヴー 浜中俊
コートアリシアン 菅原明良
サトノカルナバル レーン
ショウナンザナドゥ 池添謙一
スリールミニョン 永島まなみ
チェルビアット ディー
ティラトーレ 木幡巧也
トータルクラリティ 北村友一
ネーヴェフレスカ 未定
パンジャタワー 松山弘平
マイネルチケット 横山武史
マジックサンズ 武豊
マテンロウサン 未定
マピュース 田辺裕信
ミニトランザット 鮫島克駿
ミーントゥビー 松岡正海
モンドデラモーレ 戸崎圭太
ヤンキーバローズ 岩田望来
ランスオブカオス 吉村誠之助※登録22頭。フルゲート18頭。
まず今年の勢力図のおさらいから。例年というか基本的にクラシックで通用しないか力不足、距離に不安のある馬がマイル路線を歩むため、皐月賞&桜花賞組>>>NHKマイル組の構図は比較的信頼性が高い。これは勿論、今年も同様だと思っている。
ところが話をややこしくしてしまったのは、楽勝するはずだった皐月賞でクロワデュノールがミュージアムマイル相手に大金星を許してしまったこと。同舞台の弥生賞(G2)ですら4着に凡走した馬だけにモレイラが騎乗すると分かっていても1着まではイメージしづらい存在だっただろう。
未熟な北村友一が主戦というハンデがあったとはいえ、過去のレースを振り返っても操縦性に優れており、これだけ乗りやすい馬はなかなかいない。これなら鞍上のプラスアルファがなくても能力だけで押し切ってしまえるのではないかと思えるほどだった。
それでもファウストラーゼンのマクリや道中のいざこざ、史上初のCコース(JRAの仕業)もあったにせよ取りこぼしてしまった事実は大きい。個人的には北村じゃダメだったかという印象も強まった。
だがミュージアムマイルが「勝ってしまった」ことで本来なら格下であるアドマイヤズームの評価が難しくなった。ニュージーランドT(G2)を圧勝でもしていれば、もう少し信じられたはずだが、こちらはこちらで伏兵イミグラントソングにゴール前で差し切られてしまった。
着差こそ皐月賞でミュージアムマイルがつけた1馬身半より小さいクビに過ぎないが、個人的に情状酌量のあったクロワデュノールよりイメージの悪い完敗だったように思う。
レースラップは前後半3F34秒3-34秒7(前傾0秒3)、4F45秒7-46秒7(前傾1秒0)と前が流れる展開。ただアドマイヤの川田も急ぎ過ぎないよう細心の注意を払って追い出しをワンテンポ遅らせた。外からグイっと伸びる姿に勝利を確認する暇もなく、後方からとんでもない切れを炸裂させたのがイミグラントソングだ。
とても届かないような位置から伸びた末脚は上がり最速33秒1。アドマイヤも33秒9をマークしていたものの、反則級の切れを使われてはやむなし。これじゃどっちがG1馬か分からないよ。ならさぞかし凄い馬なんだなとチェックしてみると、ここまでの戦績はそうでもない。
え?おまえ、前走1勝クラスですら3着に負けとるやないか。一応、前走もひいらぎ賞も乗っていた騎手のミスっぽい感じは透けて見えるのだが……。
マーカンドも裕紀人もスローを言い訳にしていたけど、負けたレースの上がり最速ほど意味のないものはない。奇しくもレースレベルが上がってペースが流れたことにより、本来のポテンシャルを発揮するという「騎手下手くそ問題」の気がするなあ。デビュー戦も酷いけど圭太ちゃんのせいじゃないぞこれ。ここは先行して差されているし、パフォーマンスが異なる。
で、次に気になったのは負けた相手の方。
もしかして君たちめっちゃ強いんじゃね?
最強クロワデュノールを負かしたミュージアムマイルを負かしたアドマイヤズームを負かしたイミグラントソングを負かしたデンマクールとグーテンベルク。しかもこの2頭は無敗馬だ。無敗馬だからだれにも負けてない。煉獄さんは負けてない。
という理屈でもしかしたら隠れ最強馬候補は、この2頭なのかもねというイカサマじゃんけんみたいな話。実際弱い馬じゃないとも思うけどね。
裏取りをしていないから、なぜこんな強い馬たちがどちらもクラシックやNHKマイルCに出走できなかったんだと思いもするが、脚元や体調の問題がありそう。
で、タラレバの話はともかくNHKマイルCの話に戻る。NZTのコメントが少し興味深かったので掲載する。
1着イミグラントソング 石川裕紀人
2着アドマイヤズーム 友道調教師
「馬がよく頑張ってくれた。前走は人気を裏切ったが、継続して乗せていただけたので反省を生かして乗ろうと思った。個人的には中山のコース形態が合っていると思います。東京でもそれを生かせれば」
「負けはしたが前哨戦としてはいい内容。関東圏の輸送やキックバックを経験することができて良かった、これから本番に向けてしっかりと仕上げていきたい」
お、なんか妙だな。あれだけ切れる脚を使えるのに中山向きだと?
いや違うね、負けた東京は超速馬場でもなくマイルで1分35秒2(良)。ひいらぎ賞とNZTはいずれも1分32秒台の超速馬場。裕紀人は馬場まで分かってないな多分。これ今の東京とマッチしているぞ。
逆にアドマイヤズームの方が割と問題。ネットで検索しても川田のコメントがなかったように癇癪起こしてるっぽい予感。友道先生が代わりに答えてるね。まあ元から川田ってマスコミ嫌いだし、マスコミも川田が嫌いだからな。
コラムだからダラダラと中身のない話をしてしまったけれど、予想面での話をすると本番でも再びイミグラントソングが先着する可能性が高そうだなという話。にしても裕紀人はルメールに奪われちゃったか。
でもそのルメールさんも実はマイル戦って得意じゃないんだよねえ。いずれにしても結論は土曜の予想記事で。では!