武豊「納得の敗戦」も調教師は代打に不満隠せず…ヤマニンウルス陣営の迷走に同情の声【コーラルS】

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武豊「納得の惜敗」も調教師は代打に不満隠せず…ヤマニンウルス陣営の迷走に同情の声

15日、阪神競馬場で行われた11RコーラルS(L)は、吉村誠之助が騎乗した7番人気アドバンスファラオが勝利。本馬は当初、西村淳也とのコンビが予定されていたが、同騎手が5Rで落馬したため、吉村へ乗り替わり。注目の若手がチャンスをしっかりとモノにしてみせた。

11頭立てで争われたダート1400mの一戦で好発を決めると、直線に入っても脚色が鈍ることなく最後まで先頭をキープしてゴール。2着にも2番手から追走したテイエムリステットが入り、逃げ先行勢がそのまま前残りする行ったままの結果となった。

アドバンスファラオ陣営にとって、4戦2勝の好相性だった西村の落馬という想定外のアクシデントに見舞われたものの、ひとまずは結果オーライといったところか。

会心の勝利に吉村も「ゲートの駐立も我慢して良いスタートを切ってくれました。ペースも落として、自分のリズムで行く事が出来ました」と振り返っていたように作戦もズバリ。乗れる若手としての評価も上がったはずだ。

その一方で1番人気に支持されたヤマニンウルスは、団野大成が騎乗して惜しくも3着。それまで中距離しか走っていなかった馬が、59キロを背負った1400mで惜敗なら悪くはない結果。鞍上の団野も追走に手間取りながらも最低限の仕事はこなした。

しかし、ヤマニンウルスを管理する斉藤崇史調教師から「1400mがどうとかではなく、今日の乗り方では駄目ですね」と辛辣なコメントが出たことは少々意外である。

こちらについてはSNSで「団野はしっかり乗っていた」「むしろなぜ1400なんかに使ったのか」と団野に同情する意見が出たのも無理はない。指揮官は好走に見えた走りにも思うところがあったのだろうか。

その斉藤崇史調教師と同じく胸中複雑だったのは武豊かもしれない。主戦騎手にもかかわらず、自身がテイエムリステットに騎乗するレースでヤマニンウルスがまさかのライバルになったのだ。実際のところは不明ながらも、おそらくは先約の決まっていたレースに寝耳に水で参戦してきた可能性が高い。

外野からすれば陣営から騙し討ちを食らったようにすら見える武豊だが、コンビを組んだテイエムリステットで勝ち馬から半馬身差の2着。「やりたいレースは出来ました。勝った馬は渋太かったです」と納得の惜敗だったようである。

団野大成の騎乗のどこが駄目だったのか

正直、調教師の真意は測りかねるが、個人サイトなので当方の見解を話すと、これといって非難されるような内容ではないと感じた。というのもヤマニンウルスはデビューから一貫して中距離のレースを使われてきた馬だからだ。

これに対し、今回は初の59キロに加えてダートの1400mが舞台。他馬より重い斤量を背負った上にテンからのダッシュも求められる。ただでさえスタートで後手を踏んだレースであの内容なら、乗り方がどうこうよりも、突然の路線変更を行った陣営の方に問題があるはず。

そもそも580キロを超える雄大な馬体の持ち主なのだ。大型馬ゆえにスピードに乗るまで時間を要するし、ようやくエンジンが掛かってきたのもゴール前であり、もうレースが終わりかけていたタイミングだった。何がどうダメだったのかは斉藤師のコメントだけでは分からない。

ただひとつ確かなことは、陣営が一体どこに向かっているのか読めない点。フェブラリーS(G1)に出られないから小倉大賞典(G3)を使ったのは、今後の選択肢を増やす意味でも面白いと感じたが、いきなり1400への距離短縮は疑問だ。陣営の迷走はいつまで続くことになるだろうか。その真意は謎のままである。