「無名馬」から知名度爆上がりシランケド…「規格外」の実力見せたエネルジコ【新潟記念回顧】

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「無名馬」から知名度爆上がりシランケド…「規格外」の実力見せたエネルジコ【新潟記念回顧】

知らんけどじゃ済まない存在に…

新潟11R新潟記念(G3)芝2000

夏の新潟開催ラストを飾る新潟記念(G3)は、2番人気シランケドが3月の中山牝馬S(G3)に続く2度目の重賞制覇。これが初コンビだった坂井瑠星の完璧なエスコートも目を引いた。

直線の長い外回りの新潟で存分に発揮した32秒4の切れはもう本物だ。

3着に惜敗した春のヴィクトリアマイル(G1)は、肝心なところで進路が塞がりスムーズさを欠く競馬。かつてはG1ハンターの異名もあったミルコも今は昔。たとえG3だったとしても、若手に乗り替わって完璧騎乗をされたのでは立場がない。

個人的に懸念したのは、昨年の同レースでお手馬ライトバックがアクシデントで回避していた坂井瑠星の手綱捌きの方である。

積極的にガシガシやって好位につけるスタイルから「ガシマン」という素敵なあだ名をつけた騎手だが、こうして後ろから差す競馬でも勝てるようになったのは成長の証といっていいだろう。彼自身もしらさぎS(G3)をキープカルムで差し切り勝ち。前残り狙いじゃない競馬で結果を残した事実は大きい。自在性を身につけることで更なるステップアップも期待できそうだ。

勝ち鞍のある新潟コースもシランケドには都合がよかった。夏の新潟は前残りの中京と違って差しが決まる馬場状態。デクラレーションオブウォー産駒も先日の札幌記念(G2)をトップナイフが制しており勢いを感じる。そしてこの切れは母父ディープインパクトが隠し味といったところか。

それにしてもシランケドという馬の成長力には驚かされる。当方は3歳夏の小倉で1勝クラスを追い込んだときからのお気に入りだ。

秋華賞トライアルの紫苑S(G2)を9番人気で3着に入り、出走チケットを手に入れながら連戦の疲れが抜けずに回避。自己条件から着実に階段を駆け上がって行った。名前の通り、3歳時には無名の存在だったものの、成績に比例して知名度はうなぎ上り。もはや知らんけどでは済まなくなるほど有名になってしまった。

快進撃の立役者となったミルコは日本で調教師になる夢が潰えてアメリカに活路を見出し。今回はガシマンとコンビ結成。馬どころか騎手に出遅れ癖のついている元主戦よりは、好位からの競馬も可能な新パートナーはちょうどよかったかもしれない。

今でもVMは勝てたレースだと思っているし、新潟記念も今のミルコでは負けていたようにすら思えるレース内容でもあった。腕の割に騎乗馬に恵まれている坂井瑠星もただのラッキーマンではなかったという訳だ。

過去にないほど好メンバーが揃った今年の新潟記念を制した意味は、秋のG1戦線を視野に入れると十分過ぎる意味を持った。

その一方、3歳で2着に好走したエネルジコも非常に素晴らしい走り。予想記事で触れた通り、これまで3歳馬が勝った年はハンデ戦の54キロ、かつダービー5着という低くないハードルも存在していたのだが、いつもと異なる好位からの競馬で半馬身差の2着は価値がある。

データと常識的に考えたら買えないと判断した訳だが、いい意味で予想を裏切ってくれた。実際、これで勝ったら手のひらを返して絶賛すると宣言していたが、2着でも称賛に値する好走といえるのではないか。

当日も12キロ増と確かな成長を感じる馬体。課題のゲートも今日くらいこなせれば安定感を増すはずだ。これならクロワデュノールやマスカレードボールといったトップクラスにも通用する可能性すら出てきた。ドゥラメンテ信者としてもうれしい誤算であり、ある意味では「規格外」の走りを披露した。

期待したブレイディヴェーグに関しては、津村明秀も苦労しながら頑張って乗った。出していくと味がない馬だけに一度下げてから大外へ持ち出す奇策もあるかと思ったが、好位から優等生の競馬で切れ負け。津村以前にまだ本調子にないか、もうピークを過ぎてしまったのかという印象が残る敗戦だった。

3着ディープモンスターはベスト条件だったため、穴馬として馬券に入れていたものの、エネルジコを消していたから残念な結果。左回りで無類の勝負強さを見せている菅原明良を知っていれば狙えない馬ではなかったと思う。

4着シンリョクカは昨年の同レース勝ち馬。2番手から悪くない内容だが、今年のメンバーが強かった分の敗戦か。5着ヴェローチェエラは不完全燃焼に終わった札幌記念と同じ5着とはいえ、現状の力は出し切っている。

七夕賞(G3)勝ちのコスモフリーゲンは、肉を切らせて骨を断つ前走とは異なるスローの溜め逃げじゃ持ち味は生きない。切れる脚のない馬を1000m通過60秒5の実質超スローに落としてどうしようもなかったのだから柴田大知のセンスに問題。ハイで行き切ってしまえば前が残れる福島と違い新潟コースへの適性も怪しかったのだから、むしろ大逃げでもしないと差し馬の餌食になるのは目に見えていたし、それがイメージできないからこそ大知なのだろう。

あと残念だったのは終わってしまったダノンベルーガ。ドウデュース、イクイノックス世代の実力馬に復活の可能性も期待したが既に燃え尽きていた様子。お疲れ様でした。

放馬で除外になったクイーンズウォークも残念。VMで互角のシンリョクカが55キロに対し、牝馬で57キロを背負わされるレースだったなら、ダメージを考えれば使えなかったことも、先々を考えたら悪くはないか。

新潟記念全周パトロール

ジョッキーコメント

1着シランケド 坂井瑠星
「調教の段階で牝馬同士ならトップレベルの馬だと思ったので自信を持って乗りました。一番は爆発的な脚を使えるところ。ミルコがいろいろな競馬をしてくれていたので、出た感じでリズム良く行ければと思っていた。あとはGIタイトルだけ、勝ってくれると思います」

2着エネルジコ ルメール
「4ヶ月ぶりの久々でも良い競馬。これから体が良くなってくれば、重賞レベルでも良い結果を出すことができると思います」

3着ディープモンスター 菅原明良
「折り合いの難しいところがありますが、流れに乗せていければと。終いによく伸びていますし、力のあるところを見せてくれました」

4着シンリョクカ 木幡初也
「瞬発力勝負は分が悪いので、ある程度出していって、この馬の持ち味を生かせた。56キロでここまで走れたし評価できると思います」

5着ヴェローチェエラ 丸山元気
「中一週で北海道からの輸送でしたが馬の感じは良かった。道中は促す感じでも終いはしっかりと頑張ってくれました」

6着ブレイディヴェーグ 津村明秀
「ゲートは許容の範囲。少し掛かるところはありましたが、ガマンしてくれた。ラストでいつもより伸び切れなかったのは暑さのせいかもしれません」

※そうなの?だったら予想なんてできないよ