例年と「異なる」東京芝2400の攻略を考察する…オークスとダービーで正解は変わるのか
展開のカギを握るのは造園課
東京11R優駿牝馬(G1)芝2400
はい、今回は先週の優駿牝馬(G1)についての振り返りをもう一度してみようと思う。
レース回顧記事でもボチボチ話したが、やっぱり最も大きかったのは「馬場造園課の存在」だったと考えている。
まずは全着順の画像に掲載されているPCIに注目して欲しい。何度か説明したがこの数字は全体ラップにおいてどのようなペースの位置で走っていたかを示すもの。これが50の馬が前後半で平均的な脚を使っていたかというもの。
ただこの辺は割とややこしいので、詳細はヘルプの説明を一読してもらえると幸いだ。まあなんというか後半にどれだけ加速したかってイメージかなあ。要はこの数字が大きな馬ほど後ろから速い脚を使ったって感じでいい。
例えばエリカエクスプレスは52.2だから後方もそれほどバテていたわけではない。同じく好位につけていたアルマヴェローチェが加速して先行勢が下がった一方、これを上回ったカムニャックがゴール前で交わした。まあイメージとしては上がり3ハロンの数字にほぼ連動する。この数字の大きな馬が勝てば、鬼脚を使ったことが分かる。
つまり、馬場の話に切り替えると切れる脚を持っている馬が持ち味を発揮しやすい馬場状態だったって意味になる。
レース前に当方が何度か話したように、現在の東京はとにかくPCI値の高い馬が好走する傾向。基本的に速い時計の出る超速馬場の場合、割とアホみたいに前残りする。だからこそ、WIN5で「下手糞なら逃げろ」と熱弁していた訳だ。
何の意図で突然馬場をイジクリ出したのか
ところが、何を思ったのか、はたまたJRAからの指示なのか、最近の馬場は「まともな馬場」に造り替えられていた。こんなのはレースラップや展開をチェックしていれば普通に気付く。漫然と馬券が当たったハズれたと思っていては見落としてしまうが……。
レース後に「アルマヴェローチェの岩田望来が強気に乗り過ぎたから負けた」と話したが、おそらく以前の当方の発信を見ている人間なら、「いつもと言ってることが違う」と感じただろう。
だがそれは、あくまで現在の馬場にフィットしたポジション取りではなかったことについて、「前過ぎたよね」という話。雨が止んだ後の東京芝は内から乾くし、最内の枠もそこまで悲観していなかった。
逆手に取って最内の最後方から突っ込んできたタガノアビー佑介の度胸にも驚かされたが、それを承知で狙った人間なんていただろうか。それはタガノアビーを爆穴として推した当方さえわかっていない。それみたことかと自慢している人も結果的に運よく拾えたってことじゃないかな。
それだけに距離のロスを最小限に留めるインを走らせ、パートナーの力を十分に発揮させようとした岩田望来の騎乗自体は責められない。何しろ本来はベストの選択だったはずなのだ。そう、これがいつも通りの東京の芝だったなら……。
でもそれを許さなかったのが馬場造園課というカラクリなのよ。望来の乗り方ってアーモンドアイでルメールがよくやってた。何がどう違うのかってそりゃ、あの馬は内前残りの超速馬場で競馬をしていたからである。そりゃ馬が強いのは当然だけどね。
逆にエフフォーリアがシャフリヤールに交わされたダービーみたいだって話にしても、あの時の武史の乗り方がマズかっただけで、オークスの望来の乗り方なら限りなく正解だったはず。つまり何が言いたいのかというと「馬場造園課が悪い」の一言に落ち着くの。
カムニャックの走りには正直度肝を抜かれたけれど、現在の差し馬場でなければ届いていない。それはタガノアビーにしても同じだし、いつもの馬場なら真っ先に消していた自信すらある。
別にこれまで「長い直線が売りの東京」の癖に前残りすることがおかしかった訳で、今更こんなことをするようならもう少し前からやれよという意味で怒ってる。
これを踏まえた上で気にしないといけないのは、東京優駿でも同じ馬場傾向が続くのかどうか。
なぜかってそりゃオークスのアルマヴェローチェとダービーのクロワデュノールってポジション取りがなんか被るから。むしろ好位で立ち回る後者の方が前々で競馬をするイメージまである。だからこそ正解を選択したにもかかわらず、造園課に足をすくわれた望来と同じパターンが脳裏に浮かぶ。
かといって一世一代の大舞台で経験に乏しい北村友一が突然後方待機策を採るとも思えない。やはり下げても中団より前くらいで抜け出す競馬をするんじゃないかなあ。そこで引っ掛かるのがBコースからCコースに替わる恒例のアレ八百長。通過順の数字を見ても分かる通り、大抵の年がオークス優勝馬よりダービー優勝馬の方が前で競馬をしている。
まあ皐月賞ですら史上初のCコースで開催したみたいに高速馬場に謎のこだわりを見せる「JRAの意図」も見え隠れする。
これがかつてのようにCコースで内前天国に戻るようならクロワデュノールにとっては好材料となるが、このまま差し馬場が継続したら再び差し馬の餌食になるパターンまで警戒しなければならない。
でもやっぱり北村友一って何も考えていない騎乗が目立つから、ダービージョッキーに相応しいのかとなると引っ掛かるよなあ。



