川田将雅「6戦4勝」メリオーレムに不信感…好走に必須の血が騒ぐ小倉記念の展望【WIN5】
上位人気想定馬に隙だらけ
小倉11R小倉記念(G3)芝2000
イングランドアイズ 松若風馬
エピファニー 杉原誠人
オールセインツ 酒井学
カネフラ 永島まなみ
グラティアス 小沢大仁
シェイクユアハート 古川吉洋
シュタールヴィント 未定
ショウナンアデイブ 岩田康誠
スズカダブル 未定
ダンディズム 高杉吏麒
ディープモンスター 北村友一
ナムラエイハブ 松山弘平
ニホンピロキーフ 幸英明
ハピ 坂井瑠星
マイネルメモリー 田口貫太
メリオーレム 川田将雅
ラスカンブレス 荻野極
リカンカブール 団野大成※フルゲート18頭
今週の日曜小倉メインはハンデ重賞の小倉記念(G3)。中京開催だった昨年はリフレーミングが勝利したが今年は再び小倉の開催へ戻った。
個人的に気になったのは先週の西部スポニチ賞(2勝)でアロマデローサが逃げ切り勝ちを決めたことだ。確かにスローペースで恵まれたが、あれで最後まで残れたのは馬場の恩恵もあってこそ。一応最終週ではあるものの、かつての差し放題という感じでもない。
過去10年の勝ち馬はこちら。
人気サイドの決着は6回。荒れた年は6番人気2勝、10番人気1勝、11番人気1勝の内訳。騎手は川田将雅3勝、松山弘平2勝が際立つ。今年の川田はメリオーレム、松山はナムラエイハブに騎乗を予定している。
牝馬の勝利はマリアエレーナが光る程度。それより密かに注目したいのは、軽い血統が好走していること。父または母父にディープインパクトの入った馬は人気に関係なく走る。
今年の該当馬はエピファニー(母父)、シュタールヴィント(母父)、ショウナンアデイブ(父)、ディープモンスター(父)の4頭。これらは要注意だろう。
メリオーレム(牡4、栗東・友道康夫厩舎)
昨年の西部スポニチ賞(2勝・芝2600m)を楽勝し、神戸新聞杯(G2)で1番人気の支持を集めたがメイショウタバルの5着。菊花賞(G1)に挑戦したものの、10番人気で14着に大敗してしまった。
休養を挟んで巻き返しを期した年明けの早春S(3勝)を戸崎圭太で1番人気4着、続く京橋S(3勝)を坂井瑠星で1番人気10着に連敗。府中S(3勝)の2着を経由してむらさき賞(3勝)でコンビ復活した川田将雅で連敗ストップに成功した。
いくら圭太ちゃんが乗っていたとしても府中Sで敗れた相手のアスクカムオンモアも同じ京橋Sでカネフラに並ぶ間もなく交わされた馬。そのカネフラは新潟大賞典(G3)に挑戦して14番人気の7着だったのはどうか。カネフラも小倉記念に出走を予定している。
ハピ(牡6、栗東・大久保龍志厩舎)
ダートでG1級と騒がれた本馬も芝とダートを行ったりの現状。新潟大賞典の3着は評価できる一方、やっぱり勝ち切れない競馬が続く。
この展望も某キチガイ掲示板サイトの予想オッズを基に紹介しているため、上位人気で積極的に買いたくなるほどの魅力は感じない。割と不器用なタイプで小回りの小倉もプラスになるかは怪しい。
ディープモンスター(牡7、栗東・池江泰寿厩舎)
デビュー当初は怪物と騒がれた注目馬もはや7歳。引退までに重賞のひとつくらいは勝っておきたいタイミングである。勝ち切れない浜中俊を降ろして松山弘平に切り替えたのは新味を引き出してくれる効果もあった。
ただその弘平がナムラエイハブで替わりに北村友一というのは悪手だ。北村は短距離でこそ展開待ちの追い込みがハマるけれど中距離で巧い騎手ではない。クロワデュノールみたいな操縦性の高い馬でもないと腕で勝たせるイメージまでは湧かない。
シェイクユアハート(牡5、栗東・宮徹厩舎)
23年10月京都で3勝クラスに上がり、それから2年近く3勝クラスの門番を務めてきた。その間に2着7回、3着4回、4着1回、6着1回となかなかの馬主孝行だった。
コンスタントに札束をくわえて帰ってくるのはよかったが、前走の垂水Sで(間違えて)勝ってしまったのは、陣営にとってぶっちゃけ誤算だっただろう。
オープンどころか重賞で着に入るのはハードルも高くなる。
ニホンピロキーフ(牡5、栗東・大橋勇樹厩舎)
2年前の冬から年明けの春までブレイクしたが、相手関係が強化されてからは苦戦が続く。掲示板に食い込めるかどうかという競馬をする安定感はあるのだが、勝ち負けまでは程遠い。弱い馬ではないのだが、完全に実力で足りない競馬の続く現状は一皮むけないとしんどい。
幸い小倉はコース適性も申し分なく、空気を読まない穴騎手である幸英明の騎乗も好材料。かといって勝てなかったのは田口貫太が悪い訳でもない。
上位人気想定馬がまったく信用できなさそうなレース
いかにも夏のローカルハンデ重賞という感じで絶対的な存在もなし。ハンデ戦ということを考えても勢いを重視したいところ。展開がハマればオープン昇級初戦でも通用しそう。
それでも線引きしたいのは4歳世代の実力馬。じいさんばあさんに暑い夏はキツイ。かといってメリオーレムの想定1番人気だって普通に胡散臭い。
オールセインツやラスカンブレスなんかも面白そう。



