モレイラいるのに戸崎圭太の謎…ミュージアムマイルの取捨で悩むセントライト記念の展望
1点勝負は可能なのか?
中山11Rセントライト記念(G2)芝2200
エーオーキング 木幡巧也
サクラファレル 藤岡佑介
ジーティーアダマン 岩田望来
ピックデムッシュ ルメール
ビーオンザカバー 未定
ファイアンクランツ モレイラ
フィーリウス 丹内祐次
ブルータス 大野拓弥
ミュージアムマイル 戸崎圭太
ヤマニンブークリエ 横山典弘
リギーロ 三浦皇成
レッドバンデ 佐々木大輔※フルゲート18頭
秋開幕週の中山で公正競馬なんてある訳がないと断言した先週。お約束の超スロー前残りでケリフレッドアスクが逃げ切った。これが腹立たしいのはただでさえ前残り確実の馬場にもかかわらず、4角まで何もしなかった騎手たちである。
某雄琴のお風呂屋さんでおねえちゃんから「動かないで」と叱られたおじさんとは勝手が違う。なんの話だよ。
で、もちろんセントライト記念(G2)の芝2200m条件も後ろじゃ間に合わないコース。通常の馬場でも高速馬場でもインをロスなく捌いて早め先頭が勝ちパターンとなる。
要は傾向の理に適った乗り方を騎手がしてくれるかどうかだね。
とまあ前置きをしたところで今年の皐月賞馬ミュージアムマイルさんが登場する。掟破りのDコースを使ってまで高速決着に拘ったうんこJRAちゃんだが、多くの騎手が警戒した上にファウストラーゼンもペースお構いなしにマクった結果、見た目だけではわからない究極の削り合いとなった。
ラップだけを見れば前後半5F59秒9-57秒7(後傾2秒2)の超スローペースに見えるのだが、ファウストラーゼンのマクリで先行各馬の仕掛けるタイミングがワンテンポもツーテンポも早くなり、残り1000mすべてが削りあいのロンスパ合戦になってしまった。
もうこうなったら頭の悪い騎手は総じて早仕掛け、そして何も考えずに後ろで動かなかった馬に展開も向いた。それでも後ろでじっとしていただけではなく、その中でも勝ちを逆算して動いたモレイラが勝利をつかみ取った。
勘違いしたミュージアムマイルのファンからは、馬の力だけで十分に勝てたという声も聞いたが、そうじゃなかったことはダービーで証明されただろう。
このような騎手の手腕が極限まで問われるレース展開になると北村友一じゃ足りなかったのが分かる。あのダービーは前残りの馬場で先行するだけで勝てる展開だったからだ。
でもモレイラが来日するから多い日も安心とならんかったのが、我らが戸崎圭太ちゃんへの乗り替わり。いや、モレイラおるやんけ、普通にモレイラのままでええやろがい!
ダービー馬ダノンデサイルを強奪したアメリカジョッキークラブC(G2)でファンの不安を払拭した圭太ちゃんだったが、ハッキリ言ってミュージアムマイルと合うかどうかは疑わしい。
別にミュージアムマイル=ジオグリフ説を提唱しているからという理由だけじゃない。この辺は本馬の紹介で触れておく。
過去10年の勝ち馬はこちら。
昨年のアーバンシックはルメールが完璧なエスコートで勝利に導いた。直線のポジションこそ後ろでも道中はインでロスなく脚を溜めるクレバーな競馬。先に抜け出して完全な勝ちパターンに持ち込んだコスモキュランダを差し切った。
調子のいいときのルメールは本当に巧い。競馬民としてはルメールさんとルメカスのどっちのパターンかを見極めないといけない。
ミュージアムマイル(牡3、栗東・高柳大輔厩舎)
ハイレベル3歳世代の皐月賞馬。産駒初のG1勝ちを決めたテーオーロイヤル(天皇賞春)に続く2勝目を父リオンディーズにプレゼントした。母父ハーツクライの上、マイルに使った陣営も距離延長は問題ないと豪語した割に菊花賞(G1)から逃亡するっぽいのは疑問。テーオーロイヤルが長距離適性を証明してくれたのにね。
ただ個人的にはまだ名は体を表す「マイラー説」も捨て切れないのも確か。近年のトレンドである天皇賞・秋(G1)が目標のようだが、マスカレードボール相手にどこまでやれるかってところか。
とはいえ、秋天目指すならわざわざ同世代の菊花賞トライアルで優先出走権が欲しい馬の邪魔をするなという気持ちもある。まだオールカマー(G2)や毎日王冠(G2)にでも出せばいいのにねさ。
立場的に断然人気になりそうだが、皐月賞はあくまでモレイラが凄過ぎた勝利であることは思い出したい。
そう思わせる根拠は前哨戦の弥生賞(G2)で凡走したことだ。このとき7番人気に過ぎなかったファウストラーゼンが勝つと断言した予想でいっぱい褒めてもらったが、使われてからの変わり身を見ると、どうも叩き良化型っぽい気もするよね。
調教助手の幸君で人気を下げてから本番でモレイラ神のシナリオは予想できたけど、今回は圭太ちゃんでそのまま継続か、それともまた鞍上強化となるのかどっちだろうか。
ペースの上がらない中山芝2200mなら、他の馬にも付け入るスキは十分ありそうだ。
レッドバンデ(牡3、美浦・大竹正博厩舎)
ブラストワンピースで名を馳せた元祖エサやり師大竹正博大先生の管理馬。エネルジコの勝った青葉賞(G2)で4着に入り、前走の稲城特別(1勝)は2着馬に5馬身差をつける大楽勝を演じた。
今回手綱を任された佐々木大輔はいまや勝てる騎手として急成長。同期の今村聖奈や角田大河の影に隠れていた有望株が独り勝ちの独走態勢だ。
馬の方は1勝クラスを勝ち上がったばかりといっても、青葉賞でタイム差なしの3着ゲルチュタールが日本海S(3勝)を勝ち、2着ファイアンクランツはダービーで9着と悪くない成績。勝ち馬エネルジコが古馬相手の新潟記念(G3)で当方も驚くほどの実力を見せたなら侮れない。
ファイアンクランツ(牡3、美浦・堀宣行厩舎)
モレイラがいるにもかかわらず、ミュージアムマイルじゃなかった最大の理由は堀厩舎の存在かもしれない。この人は昔から外人大好き。馬券を買っているファンも日本人騎手より外国人騎手の方が腕達者なのは知っているのだから、ここで責めても意味はない。
もうモレイラクラスになったら馬よりモレイラってだけで買い条件。ミュージアムマイル相手でも圭太ちゃんが乗っているならモレイラの方が怖いまである。
ピックデムッシュ(牡3、美浦・鹿戸雄一厩舎)
鹿戸厩舎だし武史でいいんじゃないかと思ったが、ルメールが乗れるなら仕方ない。本馬の最大の強みは中山芝2200mで連勝していること。しかも2レースとも2着馬に0秒4の着差をつける余裕のある内容だ。
中山コースはとにかく人馬の適性が最優先。普通に回ってくるだけの競馬ならルメールが最適といえそうだ。ただそれでも前走の町田特別(2勝)は、同世代のヤマニンブークリエに1馬身3/4差をつけられて完敗した。ルメール人気でこちらだろうが、ヤマニンブークリエを割り引く理由にはならないだろう。
サクラファレル(牡3、美浦・堀宣行厩舎)
逃げる競馬にモデルチェンジして3連勝。現在の中山に最もフィットした馬だろう。多少力が足りなくても前にいさえすれば馬券になるのが秋の中山。オールドファンとしては馬主さくらコマースというだけで応援したくなる。
ちなみに湯浜特別(2勝)で5馬身突き放した相手はインパクトシー。
あの超低レベルだったラジオNIKKEI賞(G3)で3着に食い込んだ実力の持ち主だ。
かといってサクラファレルが前走の藻岩山特別(2勝)で負かした2着馬カテリーナは、お世辞にも強敵とはいえない感じ。
やっぱり扱いが悩ましい馬かもしれないね。
ミュージアムマイルがいないと考えた途端にわからなくなるレース
5レース全体で予想して購入すると、1点で抜けられるレースがあると非常に有難い上に助かる。
だが、そんなことは誰もが同じことを考えるわけであり、そこを拾ってもみんな当たっているから配当は安いまま。だったら他の馬が勝ったときに大虐殺が起きて配当が跳ね上がる方がいいに決まっている。
本稿を書いている段階では疑っているが、最終結論は土曜に公開する予想記事で確認してもらえれば幸い。ちなみに現在狙っている特注馬は展望記事には出ていなかった。
はたしてどうなることやら。













