WIN5はなぜつまらなくなったのか…事実上消滅したキャリーオーバー、富を独占する謎の存在
事実上キャリーオーバーは消滅した
続ける価値があるのだろうか
今回は?今回も?少しマジメな話をしてみたいと思う。
まず、先週のWIN5から振り返ると、1→2→9→8→7番人気の決着で払戻は約1300万円。中山10Rのルーフが除外されて返還された金額が1億514万9100円だったことを考慮すると、的中38票で割れば約276万円が上乗せ。本来なら約1566万円の払戻しとなっていた。
ルーフは2-3番人気想定の馬だったものの、予想記事で触れたようにマックアルイーンやルージュラナキラには勝てないと見ていた馬だ。おそらくそのまま出走していたとしても勝てなかったと考えている。そういう意味ではルーフを持っていて返還されたファンにとっては幸運だったのかもしれない。
そして前半2レースが平穏決着した一方、後ろの3レースは波乱続き。勝ち馬のシェアを確認してみると4.8%、4.1%、3.2%と高配トリガー確定フラグが立っていた。
各馬の人気とシェアが一致しないのは購入したファンの読みとリンクする。
最も人気のなかった9番人気ミステリーウェイが最高の4.8%だったことは、丹頂Sが荒れると考えられたことにもなるし、それ以上に8番人気カンチェンジュンガ、7番人気ケリフレッドアスクの勝利に驚いたファンが多かったことにもなる。こういうのはWIN5あるあるの話なので今更深堀はしない。
個人的な話をすると割とガチで丹頂Sを拾ったときには、「ここからどうやったらハズれるんだろうか」「いや、それでも空気を読まないWIN5ならまさかの結末も?」と、期待と不安の入り混じった心境でレースを見守った。
実際、これまでも「そうはならんやろ!」と思えるレースを何度も目撃してきたわけで、こちらの危惧した通りに大波乱。もう悪い意味で痛覚がマヒしているのかもしれない。
しかし、年々高速化していく異常な馬場、消極的な騎乗で超スローペースの前残りが多発する人災の数々、購入者側に一切の責任のない落馬競走中止による被害などを経験すると、もはやまともに予想するだけでどこまで戦えるのだろうかと思わされるケースもしばしば。そんな状況下で黒字収支を狙うのは現実的ではないだろう。
こちらの予想にしても丹頂S、セントウルS、紫苑Sのいずれも人気サイドの決着とはならないだろうという読み自体は合っていたのだが、それでも勝ち馬まで読み切ることは出来なかった。
※セントウルSのエコロジークは故障発生したレベルの惨敗。紫苑Sのロートホルンは競走中止、マイスターヴェルクはまさかの16キロ減でスタートもサヴォンリンナに前を横切られて先行できず。じゃない方の馬を意図的に狙いながらも、ここまで酷いことになるとは思いもしなかった。持ってないにもほどがある。
だからといって「これも競馬」「あれも競馬」で片付けてしまう訳にはいかない。こんなことが頻繁にまかり通ってしまっては、モチベーションの維持が難しくなるからだ。
そこで改めてWIN5との向き合い方を試行錯誤してみたが、予想通りに決まった前半3つに対し、奇想天外な2つをどうすれば攻略できたのか。
そういった思いがよぎった際、「予想の精度が高かったから拾えた」「予想したからこそハズれた」という二律背反な感情も沸き上がった。
じゃあどうすればよかったのか。
1つのレースでも点数が増えれば全体点数が跳ね上がるWIN5で、いくらなんでも全部が全部、「予想を放棄」してしまうのは無理な話。ならもう間を取って「絞れそう」「自信がある」ところだけ予想して、「荒れるかもしれない」と直感的に閃いたレースは「予想をしない」こともありだなと感じた次第である。
極論をいえば今回の場合、前の2つが9割方荒れないものの、後ろの3つは何が勝っても驚けないというところまでは辿り着けていた。だったらこういうケースは「予想をしない」選択肢を用意してもよかったのではないかという訳だ。
具体的な話をしてみよう。
これは当方の用意した買い目だが、点数配分を見ても伝わる通り、「後ろ3つが怪しい」というアバウトなところまでは正解していたはず。結果はどうだったにせよ、セントウルSでトウシンマカオとママコチャ、紫苑Sでリンクスティップとジョスランのみの買い目にしなかったことは、荒れる前提条件に沿った買い方だと思う。
回顧記事で触れたように、ここまでくれば残りを全通り購入して49万9200円で事実上のWIN2にして勝ち確する攻略法もなくはなかった。
いやいや、さすがにそれは虫が良過ぎるよ。ただの結果論で50万の資金を使えばよかったなんて、タラレバにもほどがあるという声も当然出るだろう。
では仮に3つすべてを10番人気までの10頭で購入したならどうか。
もちろん、11番人気以下の大穴だって来るだろうさ。それでも今年の対象レースで11Rの人気別着順成績が以下。
8月までの8か月で4例しかない。トータルしても5.9%ならほぼ94%の確率で期待出来たことになる。
となると、20万円のリスクを背負ったとしても成功報酬が約1300万円ならどうか。これをおいしいと思うかどうかは人によってとらえ方も異なるか。
こういうのはもう覚悟の問題だと思う。ハイリスクハイリターンの原則に従えば、失う覚悟もないのに大金だけ欲しいというのは、さすがに頭がハッピーセットかお花畑といわれても仕方ない。
では、これらを踏まえた上でWIN5という券種に対する考え方の種類を考察してみよう。
大きく分けると3つに分類できるのではないかと思う。
パターンA(ワンチャン狙い)
WIN5は当たればラッキー。キャリーオーバー発生なら少し頑張る。基本はハズれるけど楽しめればいい。
軍資金:1万を超えないくらいのイメージ
メリット:被害額が少ない
デメリット:ほぼ当たらない(仮に当たっても安い)
パターンB(ガチ勢)
単発なら万馬券的中を自慢できるくらいの経験と知識はある。穴馬もしっかり予想して狙い、対象の1レースや2レースくらいなら穴も拾う。しかし5つ全部揃えるのは難しい。
軍資金:数万から10万以内のイメージ
メリット:3桁超えを的中することもたまにある
デメリット:資金の関係で削った馬にやられがち
パターンC(富豪勢)
パターンBの進化系。どんなに頑張っても予期せぬ波乱ではずれるくらいなら、もう金で解決してしまえという究極の結論に辿り着いた。
軍資金:そのときのレース次第だろうが、100万以内の予算は用意している
メリット:人知を超えたアクシデントにも全通り買いの敢行で対応可能
デメリット:ハズれたときのダメージが大きい
では正解はどれなのか
こればかりは人によるとしかいえない。
ただパターンAの楽しみたいだけの層は、宝くじ感覚で購入しているだけであり、現実的には的中者に狩られる側である。少額で買ったところで惜しいまでは辿り着けても勝ち切るまではいけない。
WIN5研究家としては「やらない方がいい」扱いだと考える。よほどの精度がなければトータルで黒字を出すことは至難の業。安めの配当を運よく拾ってワンチャン「勝てる気になりがち」かもしれない。
メンタル的に最もしんどいのはパターンBで間違いないだろう。なんだかんだで当方もこの層にいると思う。
毎回安くない数万の資金を投入し、たまに大きめの配当を的中することもあるが、デフォルトは負ける方。あと一歩のWIN4を何度も繰り返し、某魔法少女のようである。
これらに対して間違いなく昨今のWIN5でいい想いをしている層がパターンCだ。
大金を手に入れたとしても、本来なら違法である二重課税との戦いを余儀なくされるものの、得るものは非常に大きい。近年のWIN5は既に彼らの狩場となっている可能性すらあり、WIN5民で唯一の勝ち組といっても過言ではないだろう。
どこがどう凄いのかというとそれは簡単。「惜しいWIN4を繰り返す」より「勝ち切ることが重要」だからだ。
一般のガチ勢ですら取りっぱぐれる決着なら、それはもう当たり前に高額配当。リーチのかかった最終戦でハナ差負けだったとしてもそれは即死と同じ扱いで1円も帰ってこない。
だが、拾い切ってしまえば十分に資金をペイできるだけのリターンがある。仮にガミったとしても全額を失うことはないはずだ。
WIN5はなぜつまらなくなったのか
本サイトでも度々触れているが、頻繁にキャリーオーバーを耳にするトリプル馬単と比べ、WIN5のキャリーオーバーは事実上消滅したに等しい。それもこれも「ガチ富豪勢」が的中者なしの状況を消しているからに他ならない。
普通に考えてしょっちゅう万馬券を的中したり、穴馬を狙い撃って高額配当を手にするような連中でさえ、たかが数万で億超えのWIN5なんてまず当たるものではない。5レース中の1レースだけなどなら可能でも、資金配分や点数調整も伴う5レース全部で成功させるミッションはほぼ不可能といっていいだろう。
当方にしても、若かりし頃は半年くらい馬券生活をし、新聞社で競馬担当もすれば、メディアの編集部で競馬の記事を書いていた人間である。競馬歴30年以上にもかかわらず、2011年4月の初回から皆勤しているWIN5で、いまもなお血反吐を吐き続けているのだ。
かといってガチ富豪勢の彼らが「ただの金だけ持っている素人」とは思わない。おそらく普通の馬券でも精度の高い予想をするスキルを持っていると思う。でなければ、5レース全通り買いくらいしないと素人には当てられない。こちらの読み通りなら、割と早い段階で「攻略のカギ」に気付けた人たちではないだろうか。
なぜそう思うのかの理由はひとつ。明らかに払い戻しの旨味がなくなっただけでなく、キャリーオーバーすら出なくなったからだ。
参考までにここまでのWIN5でキャリーオーバーの発生、または億超え配当の傾向を振り返ってみよう。
2025年
2025. 6.22 3 府中牝馬HG3 3票 175,504,160円
2025. 4.27 3 フローラG2 3票 185,280,060円
2025. 2. 2 3 根岸SG3 5票 121,304,820円
2025. 1.19 2 京成杯G3 0票 0円2024年
2024.11.10 3 エリザベG1 1票 464,963,450円
2024.10. 6 3 毎日王冠G2 1票 468,365,660円
2024. 9.15 2 ラジオ日 4票 107,684,230円
2024. 8.25 3 新潟2歳G3 3票 151,895,210円
2024. 5.12 3 ヴィクトG1 1票 446,057,430円
2024. 2.11 3 共同通信G3 2票 251,797,070円2023年
2023. 9.24 2 オールカG2 1票 428,783,320円
2023. 9.10 2 オータムHG3 1票 423,180,030円
2023. 7.23 3 安達太良 2票 218,847,050円2022年
なし
2021年
2021. 6. 6 2 安田記念G1 6票 102,674,510円
2021. 5.23 3 優駿牝馬G1 2票 272,082,120円
2021. 5.16 3 ヴィクトG1 2票 305,911,340円
2021. 3.14 3 アネモネ(L) 1票 554,446,060円
2021. 1.11 2 すばるS(L) 1票 481,783,190円2020年
2020. 7.19 3 福島テレ 0票 0円
2020. 2. 2 3 根岸SG3 1票 433,907,040円
2020. 1.13 2 すばるS(L) 1票 394,365,860円2019年
2019. 6.30 3 ラジオNIHG3 3票 101,316,500円
2019. 3. 3 3 弥生賞G2 0票 0円
2019. 2.24 3 中山記念G2 1票 471,809,030円2018年
2018.12.23 2 有馬記念G1 0票 0円
2018. 5. 6 3 NHKマG1 4票 103,276,720円2017年
2017.11.12 3 エリザベG1 3票 115,930,920円
2016年
2016. 8.21 3 500万下・牝 1票 420,127,890円
2015年
2015. 9.13 2 オータムHG3 1票 395,663,730円
2015. 7.19 3 バーデンH 2票 208,134,880円
2015. 6.28 3 宝塚記念G1 3票 174,425,160円
2015. 6.14 2 エプソムG3 2票 228,856,070円
2015. 5.24 3 優駿牝馬G1 3票 155,016,070円2014年
2014.11.30 2 京阪杯G3 4票 125,665,940円
2014.11.23 2 マイルチG1 0票 0円
2014.10.12 2 毎日王冠G2 2票 232,531,180円
2014. 9. 7 3 新潟記念HG3 0票 0円
2014. 6.29 3 宝塚記念G1 5票 108,842,250円
2014. 6. 1 2 東京優駿G1 3票 182,493,460円
2014. 5.18 3 ヴィクトG1 3票 146,136,380円
2014. 3.21 2 フラワーG3 1票 200,000,000円
2014. 3. 2 3 中山記念G2 1票 200,000,000円2013年
2013.10. 6 3 毎日王冠G2 1票 200,000,000円
2013. 9. 1 3 新潟記念HG3 4票 129,371,980円
2013. 5. 5 3 NHKマG1 0票 0円
2013. 4.28 3 天皇賞春G1 5票 133,722,760円2012年
2012.12. 9 3 阪神ジュG1 1票 200,000,000円
2012.11.25 2 JCG1 2票 200,000,000円
2012. 8.19 3 天の川S1600 5票 140,500,840円
2012. 7. 8 3 七夕賞HG3 7票 110,379,990円
2012. 3.18 3 スプリンG2 4票 198,372,040円2011年
2011.10.30 3 天皇賞秋G1 5票 162,131,980円
2011. 9. 4 3 新潟2歳G3 0票 0円
2011. 6.26 3 宝塚記念G1 3票 200,000,000円
2011. 6.12 3 エプソムG3 7票 130,517,290円
2011. 5.22 3 優駿牝馬G1 6票 146,850,110円
体感的に最初の5年くらいでもう攻略されたように思う。こういうのは草分け期のYoutuberが富を独占している状況にも似ている。いかに先手を打って既得権益を手放さないように努力するかの勝負のようなもの。
富を独占している彼らの存在
話は非常にシンプルだ。なぜキャリーオーバーがこれほどまで発生しなくなったかというと、的中者が生存しているから。事実上のマネーゲームとなっており、運の悪過ぎる人は裁判沙汰でニュースになることもあるが、これだけいる二重課税の被害者たちが、他人の血のにじむ努力を何もしないで搾取していくだけの悪法を素直に受け入れているようにも思えない。
金が持つ魔力や魅力というものは簡単に人を狂わせる。それまで黒字で戦っていた自分ですら予想外の赤字転落に瀕してもまだ心を折らずに戦い続けているのもそう。ガチ勢をやっているような人間は、誰もが必ず過去にいい思いをした経験を持っているからだ。
一度沼に足を踏み込めば、抜き差しならないほど多額の負債を抱えない限り、ギャン中という生き物は往生際悪く抗い続ける。
だが、そのままでいいのか、打開策を用意するのかで分かれた明暗が、ただのガチ勢とガチ富豪勢の決定的な隔たりのように思う。
寸止めでイケないのを繰り返すより、最後までイッた方が気持ちいいに決まっている。これがただの娯楽で済ませるのか、安定した勝ちまで意識して購入するかの差。本気でWIN5をやるなら、少なくとも惜しいを繰り返していれば、いつかは当たるだろうという「何となくな感覚」は早めに捨てた方がいいのかもしれないね。
ひとつ言えることがあるとすれば、少額で勝てそうな気がしているのは気のせいだということ。
そりゃまあ各自の予想力に左右されるとは思うけれど、捨てる気でやるから大胆な穴狙いに成功することもあれば、大金を使うからこそ捨てるのが怖くなって保険を購入することも多いのがWIN5だ。自分が楽しめる買い方をするのが正解なのは間違いない。
本稿はあくまで私見に過ぎないことも記しておく。読者のみなさんもそれぞれの考え方や感じ方、思ったことなどがあれば、お知らせいただけると幸いだ。









