横山武史「身を削った」本気騎乗で勝利…超スローの中京記念は上位人気馬総崩れ
ジオ、動け、ジオ、なぜ動かん!
中京07R中京記念(G3)芝1600
これまでのハンデG3から別定戦に切り替わった今年の中京記念(G3)。抜けた存在のいない混戦を断ったのは、横山武史が騎乗した5番人気マピュース(牝3、美浦・和田勇介厩舎)だ。
逃げたシンフォーエバーが2着に逃げ粘り、勝ったマピュースにしても2番手抜け出し。このポジション取りを見て一目瞭然だが、まさに典型的な行った行ったの結末。レコードも出た絶好超速馬場の中京で前半600m35秒4と超がつくスローペースでは、後方待機の馬に出番がなかったのも当然だろう。12頭全馬の上がりを見てみても逃げたシンフォーエバーが34秒0なら最下位コレペティトールも34秒3.それ以外の10頭は33秒台をマークしていたのだから。
札幌記念(G2)の回顧をまじめにやったから、こちらはいつもの流れで振り返るけれど、無気力でやる気のない騎乗を繰り返されるのは、見ていて本当にうんざり。「おまえらホンマええ加減にせえよ」と言いたくもなる。
いや、むしろそんな連中の不甲斐なさを逆手に取って穴馬を拾ってきたのだから、それはそれでいい想いもしてきたものの、やっぱり何度見ても気持ちのいいものじゃないね。
負けても納得のいく一で競馬をしていたのは川田将雅くらい。3番手の好位から後は伸びるだけの展開で切れ負け。中間の追い切りで抜群の走りを見せていたとはいえ、9か月の休み明けと58.0キロで末脚も鈍ったか。
いや、こんな愚痴よりも勝ち馬の話をしよう。勝ったマピュースは3歳牝馬で斤量も52.0キロと恵まれた。ハンデ戦じゃなくなったにもかかわらず、この軽量で出られたのはむしろ好都合だ。
最も驚かされたのは、「近年のWIN5で使い物にならなくなっていた」横山武史の好判断と好騎乗。この馬はエスパー田辺が主戦として差す競馬をしていたのだが、デビュー以来初めて積極的な競馬を試みたのが今回。それもハイペースを強引に出していったわけでもなく、ポンと出てそのままゴールしたのだから末脚は溜まりに溜まっていたはず。いつでもイケるというのはまさにこういうことかもしれない(違。
また、上位人気に支持されていたエコロヴァルツ(2番人気4着)、キープカルム(3番人気5着)、ウォーターリヒト(4番人気7着)は、タイム差を考慮しても32秒台くらい使わないと間に合わない位置での競馬。それでも終わってみれば、これらの馬が受けて立てるほど強い馬だったのかといわれると疑問はある。
それでも腑に落ちないのは、上がりはともかくこんな35秒4の前半で「何もしないをする」必要はなかったろうよという話。少し様子を見るだけで「こりゃ遅い」と気付くタイミングはあったはずだ。
センスのない自分の話をしても仕方ないため、上位入線した馬のことに触れる。実は1-3着まで斤量の軽い順で入線していたことにお気づきだろうか。
1着52.0キロ→2着54.0キロ→3着55.0キロの順。「なんでや!今年からもうハンデ戦と違うんやなかったんか!!!」と言いたい。声を大にして言いたい。
まあ前後半3F35秒4-33秒9(後傾1秒5)だったんだから仕方ない。10番人気で3着に突っ込んできたジューンオレンジも斤量の分だけ4着エコロヴァルツにアタマ差で先着したんだろうね。
ただ中京記念の追い切りで一番よく見えたのもジューンオレンジ。実力の割に近走で調子を落としていたが動きに力強さも戻っていた。文字数制限のあるTwitterで手を抜いて書かなかったのはごめんね。ガス欠していたのが16キロ増で復調したんだろうね。
ひとついえそうなことは、3歳世代のレベルがまだまだ手探りなことだ。先日のコートアリシアンが関屋記念(G3)でも好走したはずと話したのは、あの馬の元々のポテンシャルを評価していたからこそ。マピュースに関しては、そこまでいい馬と思っていなかった。
世代で2番手3番手グループの評価に異議はないものの、このクラスで古馬相手の重賞を勝てるようなら上方修正を求められそうだ。まあトップクラスは評価していても時点以降は微妙だなと考えていたのでね。
あわや波乱を演出しそうになったシンフォーエバーの2着は評価に値しない。これはただ誰も行かないなら行っていいんですよねって感じで、乗っている松若風馬も超スローを味方にしただけ。あくまで展開のマギレでしかないという感想だ。
そしてもう一つ思ったのは、「オッズの谷間の向こうにお宝が眠っている」こと。前売りではマピュースが人気してウォーターリヒトの方が人気なかったけど、同日に徐々に入れ替わって割と差がついた。
当方のように勝つなら上から4頭で足りると考えた人間が多かったと思うが、最終的なシェアでは13.7%と9.1%でそこそこの差がついた。そう、油断は禁物なんだね。思い込んでしまったら見えなくなる。
その一方、マピュースを買うつもりにならなかった最大の理由は横山武史である。ダービーで祐一君やダミアン君にけちょんけちょんに負かされ、エフフォーリアの凋落とともに存在感は減るばかり。好調時の積極性も失われて、近年は戸崎圭太ちゃんより酷かった。
そこへきてまだ疑わしかった3歳世代の牝馬で初騎乗だったもんだから、とても買う気にならなかったんだよなあ。
これに対しては賛否両論あるだろうが、少なくとも武史はこの中京記念に結構力を入れていたみたい。それはレース後のコメントを見れば分かる。
1着マピュース 横山武史
「田辺裕信騎手からどんな競馬でもできると教えていただいていたので自信を持って2番手を取りにいきました。僕自身も減量をして中京競馬場に来た甲斐がありました」
あ、そういうことか……。52キロだからエスパー乗れなかったんだね。で、武史もチャンスを手にするためには減量しないといけなかったと。これ普通に勝負駆けですわ。情弱だなあ俺。
他のコメントはこんな感じ。
2着シンフォーエバー 松若風馬
「スタートが決まって思い描いていたレースができました。競ってくる馬がいませんでしたし、ペースも遅かったので上手く行きました」3着ジューンオレンジ 吉村誠之助
「思ったより良いスタートを切れました。納得のいくポジションで運べませんでしたが、内容としては競馬がしやすかったです」4着エコロヴァルツ 坂井瑠星
「もう少し反応できても良いかなと思いますが、そこまで差のないレースができました」5着キープカルム 松山弘平
「前半出していきましたが、思った以上に進んでいきませんでした。もう少し内枠だったら、うまく潜り込めたのかな。枠的に厳しくなりました」7着ウォーターリヒト 菅原明良
「ペースが遅かったですが、後ろからだと苦しい競馬になってしまいました」※こういう脚質だからね
8着エルトンバローズ 川田将雅
「勝ち馬の真後ろで競馬を進めましたが、これが今日できる精一杯の走りでした」9着ブルーミンデザイン 団野大成
「(この馬にしては)ペースが速く、いつもより2列ぐらい後ろで控える形。上がりは使えていても最後の脚は同じになってしまいました」※あれが速い訳ないだろ!





