CBC賞の能力比較とレコード馬場を考察…武豊ジューンブレアは速過ぎて危ない?

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CBC賞の能力比較とレコード馬場を考察…武豊ジューンブレアは速過ぎて危ない?

スローでも差しが決まるのは超速馬場ではない?

中京07RCBC賞(G3)芝1200

先週のアイビスサマーダッシュ(G3)には、昨年優勝のモズメイメイ、2着ウイングレイテスト、3着テイエムスパーダの3頭が揃って出走し、結果は2番人気ピューロマジックが驚異的な上がり31秒3の切れで優勝した一方、テイエムスパーダが2着、ウイングレイテストが3着、モズメイメイが6着に入った。

敗れたしたものの、こちらについては勝ち馬のピューロマジックがあまりにも規格外の走りを披露したのが敗因。カルストンライトオのレコードを更新しただけでなく、リバティアイランドの上がり最速タイ31秒4まで上回ったのだから、逃げ馬から差し馬へとモデルチェンジしたニュースターの誕生こそ評価すべきである。

ここまでの華麗なビフォーアフターは非常にレアケースのため、あの走りが本物なら秋のスプリンターズS(G1)は当確とすら思える内容だったといえるだろう。

ということで、勝ち馬がとんでもなかっただけであり、前年好走馬が同じ舞台設定で相性の良さを見せたレースだったことは間違いない。特に3着ウイングレイテストは本サイトでもリピーター注意として名前を上げていた馬のため、10番人気の激走で3連系の配当を押し上げた高配当の使者となってくれた。

それを踏まえた上で本記事は、枠順の確定したCBC賞(G3)の考察を進めていく。

まず、昨年の結果から振り返ろうか。

優勝したドロップオブライトをはじめ、3着グランテスト、4着メイショウソラフネ、5着ジャスティンスカイ、14着カリボールが今年も出走を予定している。

注目度の高さでは前年度の覇者ドロップオブライトだ。

ハンデは54キロから56キロで2キロの増量したものの、1枠1番で激走を演じた馬が今年も2枠3番の内枠を引けたことは幸運だろう。

主戦の幸英明は決して巧い騎手とはいえないが、芝の短距離戦は期待値が上がるタイプである。こちらは2022年以降のWIN5対象レースにおける成績となるが、芝1200mに限って他距離の倍近い勝率まで上がる。CBC賞と同じ舞台で行われる高松宮記念(G1)もセイウンコウセイで優勝した。

中間の追い切りでも1週前に栗東の坂路で4F49秒8の猛時計をマークしており状態は悪くない。管理する福永祐一厩舎は下馬評ほど成績を残していないが、この馬の仕上げ方は心配無用だろう。

ひとつ気になることがあるとすれば、やはりハンデの2キロ増。夏は牝馬の格言がある通り、今夏も牝馬が活躍していることは好材料ながら、馬体は420-440キロ台と小柄。牝馬がハンデ戦で激走するケースとしては、小さな馬のハンデが軽くなって切れが増す追い風が欲しいところ。昨年は前走から据え置きだったのに対し、今年は増えた分だけ切れが鈍る可能性も考慮しておきたい。

本馬と同じく北九州記念(G3)を経由した組については、勝ち馬のヤマニンアルリフラ以外は割り引いてよさそう。

その理由はまずドロップオブライトは鞍上の小沢大仁の未熟さも気になったからだ。

本人曰く「動きたいときに動けなかった」とのことだが、この手のコメントはやはり乗っている側の技術不足に起因していることも多い。コーナー通過順位を見ても小沢君次第で着順が上がった可能性を感じる敗戦だ。

ただ、このレースも56キロだったことはラストの切れに響いたはず。幸英明への手替わりはプラス材料ではあるが、斤量はそのままなのはどうか。

そうなると必然的に不完全燃焼に終わったドロップオブライトより下の着順になった馬に出番はなくなってくる。

7着ミルトクレイモー、11着カリボール、12着エイシンワンド、13着メイショウソラフネ、17着クラスペディアの巻き返しは絶望的ではないか。フルゲート18頭中7頭が締める北九州記念組だが、ヤマニンアルリフラ、ドロップオブライトを残す。

では別路線組にも目を向けよう。

まず斤量で軽い3歳世代のポッドベイダー。中京2歳S(OP)でアメリカンステージに3馬身半差の完敗で2着。そこから1馬身1/4差で3着のドゥアムールが函館日刊スポーツ杯(2勝)で快勝し、次走のTVh杯(3勝)で1番人気13着に大敗した。

ポッドベイダーは、マーガレットS(L)では完敗した相手のアメリカンビキニにリベンジを成功した上に3着カルプスペルシュは現在TVh杯も制したように絶好調。マーガレットSで6着に敗れたアブキールベイが北九州記念で3着に入っており、額面通りなら通用しておかしくない雰囲気を持っている。

かといって今年の3歳世代のレベルはまだまだ未知数。速い時計の出ている現在の中京コースで好走するには持ちタイムも相当縮める必要がある。個人的には半信半疑の扱いだ。

前走勝ちの意味では、59キロを背負ったモルガナイトS(OP)を勝ったジャスティンスカイが少し面白いか。昨年のCBC賞で5着と振るわなかったが、57.5キロのハンデなら背負い慣れており、58キロを背負った鞍馬S(OP)を1分6秒9の好タイムで勝ったのは大きい。

次に目を向けたいのは函館スプリントS(G3)組の3頭。ハナ差2着ジューンブレア、4着インビンシブルパパが出走を予定している。

近年の北海道開催は、本当に洋芝なのかと疑うほどの高速決着が頻繁にある。ただ前にいたから残っちゃいましたのインビンシブルパパを評価する必要もなく、重巧者のカルチャーデイも同様。ジューンブレアのみでいいだろう。前後半3Fを32秒9-33秒7でまとめるだけの実力があれば問題ない。

勝ち馬のカピリナが54キロのシルクロードS(G3)で4着(2着に53キロのグランテスト)、勝ち馬エイシンフェンサーは高松宮記念5着、続く愛知杯(G3)で3着(同斤グランテスト4着)。てことはグランテスト買えるよねって話だが、これ小沢君ってのは少し微妙ね。

ではそろそろ馬場の話に切り替えよう。以下は今夏の中京開催における芝の短距離戦。

過去10年の傾向と対策で触れた「逃げ馬天国」の流れに一石を投じる内容だ。時計の遅い未勝利戦なんかはほぼ参考外。そもそも未勝利戦で1分7秒台が出ている時点から、既に普通の馬場状態ではないことも伝わる。

で、前後半のラップを抽出してみたものがこれ。

34秒0-34秒4(1勝)前傾0秒4(34秒1)
33秒4-34秒3(未勝利)前傾0秒9(33秒6)
34秒3-33秒3(3勝)後傾1秒0(32秒9)
36秒3-33秒5(未勝利)後傾2秒8(33秒4)
33秒7-34秒2(1勝)前傾0秒5(33秒9)
33秒8-34秒7(未勝利)前傾0秒9(33秒8)
34秒6-35秒5(新馬)前傾0秒9(35秒2)

タマモイカロスが勝った5頭立ての未勝利は人災のクソクソアンドクソスローで論外。2歳新馬もどうでもいい。どう考えたって注目すべきは豊明Sのレコードだ。

抽出したレースで最もクラス上位の本レース。34秒3-33秒3(後傾1秒0)で勝ち馬アクートゥスは上がり32秒9をマークした。ここに違和感がある。

逃げ馬天国の先入観を持ってレースを見ると真逆。勝ったアクートゥスはWIN5でもお馴染みの馬だが、キャリア初の32秒台を計時。ちなみに過去最速も中京芝1400mの中京スポニチ賞(2勝)でマークした33秒2だった。

そして特筆すべきは、このレースが後傾1秒0とスローペースだったこと。このラップなら前残りしてもおかしくないもかかわらず、逃げた馬は最下位に敗れ、2番手3番手の好位追走組も凡走した。ここにカラクリがあるように思える。

当方の推察が正しければ、現在の中京は行ったままの馬場ではない。つまり逃げ先行が有利とは言い切れないことになる。

かといって、ただ単に差し馬を狙えば済む話でもない。そのヒントはアクートゥスの32秒9という切れにある。

3勝クラスの豊明Sで32秒台が出るのだから、重賞のCBC賞でも同じ可能性は高い。そこで出走メンバーの持ちタイムと最速上がりを確認してみる。

持ち時計

最速上がり

両方で上位に名前が出てくれば完璧なのだが、残念ながらそんな馬は不在。ピューロマジックなんかいたら完全に一致したんだろうけどね。あえて名前を挙げるならジャスティンスカイかな。

ということでまだまだ不鮮明ではあるものの、当欄の推奨馬はグランテスト、ドロップオブライト、ジャスティンスカイ、ジューンブレアにヤマニンアルリフラを加えた5頭。

これに近3年のWIN5における芝1200mの成績を加味する。

騎手 着別度数 勝率
団野大成 6- 5- 1-23/35 17.1% ヤマニンアルリフラ
幸英明  5- 0- 0-33/38 13.2% ドロップオブライト
荻野極  4- 0- 1-26/31 12.9% ジャスティンスカイ
武豊   3- 1- 1-30/35 8.6% ジューンブレア
小沢大仁 1- 1- 1-22/25 4.0% グランテスト

まあ過去10年で連覇がないことでドロップオブライトは2着3着くらいのイメージ。ジャスティンスカイも新婚で腰に問題のありそうな荻野極で減点。小沢君も頑張ってるけどワンパンチ足りない。

やっぱりヤマニンアルリフラvsジューンブレアに落ち着きそうな気もする。だってほら、この夏のトレンドってばヤマニンパピオネでしょ。武豊もヤマニンウルスで東海S(G3)勝ったしね。これに最強スプリンター団野大成ならいい勝負じゃないかな。

本稿のテーマはスローでも差しが決まるのは高速馬場であって超速馬場ではないこと。本物の超速八百長馬場ってのは、時計もバカみたいに速ければ差し馬の出番が全くないヤツ。差しが決まるってことはただの高速馬場です。よって行ったままにはならないという結論である。

ジューンブレアの函館SSは扱いが難しい。