2015第67回阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)の結果分析

本来なら断然人気が想定されえたメジャーエンブレムが前走アルテミスステークスでデンコウアンジュにまさかの差し切りを許しての2着惜敗。

これにより絶対的なムードは和らいだものの最終的には単勝250円と十分な支持。

また、レースでも1頭だけ次元の違う強さを見せつけてあくまで1強を証明した。

2番枠から絶好のスタートを決め、むしろ折り合い病の他の日本人騎手が主張しない中で逃げる格好となった。

外から小牧キリシマオジョウが形式上は逃げているように見えてメジャーエンブレムにとっては実質マイペースでの逃げと同じ。

4コーナーでは早くも先頭に立つとそこから最後まで押し切るのだから強い。

掲示板に載った2,3,4,5着馬の位置取りを見ると直線までに一呼吸おいてからのスパートをしている。

どれだけ勝ち馬が抜けて強かったのかが分かるものだ。

父ダイワメジャー産駒だけに苦手の切れ味勝負ではなく自分でレースを作っていけるのは頼もしい。

スローの瞬発力勝負ばかりのぬるいレースが多いだけに逃げて強い馬は応援したい。

このレースが今後も続けられるなら桜花賞では非常に有力な一頭になる。

■ラップ構成

■2015第67回阪神ジュベナイルフィリーズレース映像

■各馬のコメント

1着メジャーエンブレム

前にいけるこの馬にとっては2番枠は絶好。

そして何よりも今日のルメールには迷いがなかった。

ここ最近のG1では不甲斐ない騎乗が目立っていたが、思い切りのいい積極策でこそルメール。

ダイワメジャーとステイゴールドのワンツーでディープは3着。

兄弟は距離は持つ傾向だが、2000までの印象も。

2着ウインファビラス

アルテミスステークス5着からの巻き返し。

ただ、勝ち馬以外については騎乗した騎手の腕の巧拙で着順が前後。

松岡の好騎乗も光ったし、新潟2歳S(G3)の2着馬でもある。

そう考えるとメジャーとは2馬身、ロードクエストとは馬なりで4馬身の差。

今年は牡馬の方がレベルは上になりそうだ。

3着ブランボヌール

ファンタジーステークスでガス抜きして馬体もすっきり。

岩田にしては消極的な位置取りだったが、馬券内にしっかり持って来ているのはさすが。

ディープ産が苦手な上がりの掛かる競馬でこれなら上々か。

ただ、先は明るいとは言い難い。

4着ペプチドサプル

不利のあったアルテミスステークスを4着の割にはウインファビラスには敗退。

これはG1慣れの松岡と経験の浅い古川との差だろうか。

5着アットザシーサイド

距離延長はそれほど問題ではなかった。

間に合わないような位置にいた三浦のセンスの問題。

東京開催の好調振りがなりをひそめていつもの三浦クオリティに。

7着デンコウアンジュ

力の抜けた馬以外での大外は不利でしかない。

前走はメジャーを破る金星を挙げたものの乗っていたのは田辺。

大きく体重を減らして激走後の参戦も少なからず影響したか。

外差しの決まる東京で完璧に展開が嵌まった勝利で過大評価された格好。

8着クロコスミア

データ的に好走してきた芝1800m経験馬。

400前後の小柄な馬が月イチペースでレースを使われてさすがにガス欠かも。

ただ、気分よく走っていたメジャーの直後にいながら馬と喧嘩をして下げてしまった勝浦の判断は結果的には脚を引っ張った。

勝ち馬の直後をそのまま追走しておけば掲示板もあれば3着には入れただろう。

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