2015第65回安田記念(G1)の結果分析
これまでの出遅れて最後方からの競馬から一転、積極的な先行策からの押し切り。
2着には福永のヴァンセンヌが入り馬連は順当な結果となった。
3着に12番人気のクラレントが激走し3連複は40,690円、3連単は127,190円の高配当。
2番人気フィエロは4着。
レースは内田のリアルインパクトが逃げてケイアイエレガントは2番手。
ミッキーアイルは押さえて内々の5番手から。
武豊の起用で注目されたカレンブラックヒルはまさかの13番手の後方からの競馬。
先団の隊列はほぼ変わらずに直線に向いて怪しくなったリアルインパクトが脱落すると早々と馬なりで3番手に上がったモーリスが楽勝の手応え。
このまま突き放すかに思われたが福永のヴァンセンヌが猛烈に追い上げてクビ差まで詰め寄ったところがゴール。
1分31秒台に突入するかと期待されたタイムは1.32.0。
これは一貫してラップが刻まれて脚が溜まらない流れと土曜の雨の影響か。
また、テンの3Fが34.3とスローから平均もその後も連続して11.6-11.4-11.2-11.3と厳しいラップが続いたことも先行馬が粘れなかった原因。
一息つくどころかどんどんペースアップさせられている。
これだけのラップを前々で楽に先頭まで取り付いたのだからモーリスの能力は相当。
核が不在だったマイル路線の世代交代は一気に進んだと見ていいのではないか。
過去10年でも勝ち馬の出ていなかったダービー卿経由の参戦、本番での乗り替り、中山のマイルで高速時計を出しても安田記念では結果が出せなかった馬が多数いたことも覆しての勝利は中身が濃い。
■東京11R 第65回安田記念(G1)の結果
1着 | モーリス | 川田将雅 | 1.32.0 | 34.5 | 04-03 | 堀宣行 | 1 | |
2着 | ヴァンセンヌ | 福永祐一 | 1.32.0 | クビ | 33.7 | 12-11 | 松永幹夫 | 3 |
3着 | クラレント | 田辺裕信 | 1.32.2 | 1 1/4 | 34.5 | 07-05 | 橋口弘次郎 | 12 |
4着 | フィエロ | 戸崎圭太 | 1.32.4 | 1 1/2 | 34.6 | 06-06 | 藤原英昭 | 2 |
5着 | ケイアイエレガント | 吉田豊 | 1.32.5 | 3/4 | 35.2 | 02-02 | 尾形充弘 | 11 |
■ラップ構成
200m | 400m | 600m | 800m |
12.4 | 23.2 | 34.3 | 45.9 |
12.4 | 10.8 | 11.1 | 11.6 |
1000m | 1200m | 1400m | 1600m |
57.3 | 1.08.5 | 1.19.8 | 1.32.0 |
11.4 | 11.2 | 11.3 | 12.2 |
4F46.1-3F34.7 |
■第65回安田記念(G1)レース映像
★各馬のコメント
1着モーリス
真っ先に土下座で謝らなければならないのがこの馬。
エントリでさんざんディスってすいませんでした。
だが、言いたい。
今日の勝利はモーリス自身の圧倒的な能力もさながら川田の好騎乗によるところが非常に大きかった。
ゲートの出はいつものように悪かったが致命的とまではいかず。
ところがそこで驚いたのが川田が引かずに促したこと。
反応が悪い馬ならば、促してもすぐに好位に取り付くことは出来ないが、元はと言えば掛かるところのあった馬。
ゲート以外は多少掛かった程度で実にスムーズなレース運びだった。
吉田直弘厩舎から堀厩舎に転厩した途端にここまで別馬に変貌するとは恐れ入る。
ダービートレーナーになってすぐにG1を連勝するのだから。
美浦の馬が栗東の馬と互角以上に戦えるようになってきたのもまた時代が変わりつつあるのかもしれない。
また、血統的なことも触れておきたい。
有力馬にディープインパクトやダイワメジャー産駒が多数いたのに対し、父スクリーンヒーロー母父カーネギーのモーリスは異色の存在。
とてもマイルがベストに思えない配合でもあり、そんな血統から大物が出たのも驚きだ。
1000万下の若潮賞で復帰してから1600万のスピカS、G3のダービー卿とクラスが上がるたびに着差を広げて完勝し、ついにはG1安田記念までノンストップで勝ちあがったのはシンデレラストーリーである。
中山での3連勝は必ずしも東京とリンクしないことも含めて今日の勝利は大きい。
マイル王となったからには秋のマイルCSでダイワメジャー以来の同一年度マイルG1制覇を達成して欲しい。
厩舎的には海外G1も視野に入ってきそう。
馬のことばかりを褒めたが、馬以上に魅せたのが2014京都新聞杯以来の騎乗となった川田。
戸崎で連勝していたことと、よりによって春G1でまったくいいところのなかった川田。
そしてG1レースで毎回謎の騎乗ミスをする川田。
松田博厩舎の馬以外では結果をあまり残せていない川田。
どうせ出遅れて最後方から直線で窮屈なところに入って追い出しもワンテンポツーテンポ遅れると悪意を持って見守っていたのが本音。
それなのに急なバトンタッチでしかもG1の舞台でいきなり脚質転換して結果を出したのだからこれは今までの川田にはなかった心境の変化。
ハーツクライを先行させて有馬を勝ったルメール、ウオッカを先行させてJCを勝ったルメール。ルメール凄いな(笑)
アドマイヤムーンを先行させてJCを勝った岩田、安田記念でウオッカを先行させて快勝させた岩田。
こういった過去の名騎乗をあのまるで成長していなかった川田がやり遂げたのは川田自身の今後にも少なからず自信となったのではないか。
とにかく今日は川田おめでとうに尽きる。
今なら言える。戸崎なら負けていたけど川田が乗ったから勝てたと。
これからはうるさいイガグリ爺さんの指示通りに乗らなくてもよくなるから怖い存在。
2着ヴァンセンヌ
能力はモーリスが1番だったことは確かだが、勝てたレースを落としたのはヴァンセンヌ。
祐一のいつもの何もしないをしている作戦が奏功して展開的には真ん中やや後方にいたこの馬に絶好。
上がり最速33.7で追い上げたまではよかったものの、クビ差まで追い詰めるのがやっと。
外を回さずに内にこだわったのはよかったが、直線に入って前のレッドアリオンが邪魔になって内の進路が開かず、そして外に探した今度はフィエロが前にいてさらに外を探そうとしたらクラレントが思いのほか粘っていてさらに外に進路を探すことになってしまった。
これだけで追い出しのタイミングはワンテンポツーテンポ遅れてせめてもう1頭分でも内で捌けていればこの馬が勝っていただろう。
力はモーリスが上でも展開的には強気だった相手に対して差し切れる位置にいたのだが、やはりこういうところでも福永祐一がいっくんである所以だろうか。
母フラワーパークの仔が持ち時計で見劣っていたことには正直違和感があったからG1で問題なくつめたことに驚きはない。
ただ、肝心の祐一に圧倒的に競馬のセンスがない。
インにこだわる作戦は評価したいが馬群を捌くスキルがないのが致命的。
これでも一時期に比べれば出てこられるようにはなったのだが、そこは馬の力で誤魔化しが利く平場と違ってG1のような大舞台では騎手の比重が大きくなるのは避けられない。
仮に母フラワーパークの主戦だった田原がこの馬に乗っていれば鮮やかに勝っていたイメージはすんなりできる。
運を持ってないというより別のものだと考える。
あの川田ですら変わって見せたのだからうかうかしているとすぐに抜かれそう。
ダービーでやらかした後の安田で好成績を残すフラグは再現していて立派。
にしても本人の騎手としての資質はともかく馬を見る目は確かだと思う。
今回もフィエロに乗れなくてもヴァンセンヌといういい馬で参戦出来た。
降りたら他の騎手にG1を勝たれるというお約束はつきものだが、祐一はさらに今よりもう一段階変わる必要がある。
3着クラレント
東京しか走らなかったウオッカとまではいかないが、クラレントの左回りの得意さもG1級である。
過去にエプソムCでジャスタウェイ(祐一のミスのお陰)を負かしたり、関屋記念ではダノンシャークを負かすなど左回りでの好走率の高さは他にも毎日王冠やNHKマイルなども含め十分な実績。
そして田辺も真っ向勝負で先行して一発狙いの騎乗をしなかった。
だからこそヴァンセンヌが負けたり、フィエロが馬券外になる影響も。
田辺とクラレントは昨夏ブレイクした好相性のコンビ。
田辺も東京のレースで結果はあまり出せていないが今日の好騎乗は田辺様々。
あまり長くはない残りの競走生活はできれば東京コースメインで走らせてあげたい馬。
4着フィエロ
1着はないだろうけれど複勝を買うならこの馬。
そう思っていたのは先週のリアルスティールと似た状況。
もたついたレース運びの戸崎はともかくとしてこの馬が勝ったイメージはない。
どうにも底力が微妙に不足しているようだ。
走りがどこか軽くて京都のような平坦コースでは誤魔化せても東京の長い直線ではよさがいきない。
G1を勝つには昨年のマイルCSが最大のチャンスだったかもしれないだけに残念。
まあそれでも戸崎の乗り方はお世辞にもうまいといえないんだな。
5着ケイアイエレガント
展開がうまく嵌まればマイネイサベルが4着したような好走もありえると思えた馬。
吉田豊が絶妙に乗ってVMと同じようなラップ構成に持っていけたらの条件付だったが、今日は内田に潰されてしまった。
昨春頃はまだ1600万を走っていたような馬がここまで成長すれば十分。
引退を先延ばしにした甲斐はあった。
7着カレンブラックヒル
よくわからない・・・。
先行激化を想定してあえての後方待機だったのかもしれないがそこは父ダイワメジャーの馬。
切れる脚があるわけでもなく半端に乗るくらいならばまだ江田照男のような玉砕的な逃げでもして盛り上げてくれたらよかったのに。
豊さんは徐々に華がなくなっていっている気がする。
10着ダノンシャーク
岩田にしては珍しく最内枠を利用もせずただの後方待機。
直線で外に出しはしたもののカレンブラックヒルに交わされる程度の伸びではどうしようもない。
小柄ながらも叩き良化型でもあり中間に一頓挫あった影響が大きかったか。
問題がないなんていう調教師のコメントはホント信用してはいけない。
15着ミッキーアイル
今日の糞騎乗大賞は浜中。
確かにどう乗ったところで勝てはしなかっただろうが、好発を引っ張って2番手3番手4番手と下げていった結果、あろうことかモーリスよりも後ろはいくらなんでもない。
あくまで【逃げ】ないだけで持ち前のスピードを生かした先行抜け出しがベストなわけであって【差し】馬になれるほど切れる脚はない。
この馬は父がディープだからといってもクランモンタナと同じような切れないディープ産。
逃げなくても直線で先頭か番手くらいで競馬をしないとこの馬のスピードをただ殺すだけの勿体無い競馬になってしまう。
浜中はミッキークイーンでオークスを勝ち、東京コースでの乗り方に注目しつつあっただけに今日のミスはさすがに残念。
でもこの馬ではマイラーの頂点には立てないことも分かった。
G1級レースで勝つには層が厚すぎる。
やはり相手関係が弱くて楽なスプリントから1400まででなるべく京都が望ましい。
■149週(約3年間)連続的中■
■年間獲得金;1400万円■
これが私達の実績です。
しかも無料情報のみの実績です。
この数字は異常だと思いますか?
競馬で1000万なんて、
冗談はそのダルンダルンの腹だけにしろ!
と言われるかもしれません(苦笑)
ただ、あなたのその気持ちはすぐに
疑いは無くなり、確信に変わります。
私達から的中を受け取った瞬間。
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