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2016第154回天皇賞・秋(G1)の結果分析
ファンが1番人気に支持したのは最強マイラーのモーリス。
札幌記念で2着完敗してもドゥラメンテのいない王道なら何とかなる見立て。
これにプリンスオブウェールズでは惨敗したとはいえ、イスパーン賞を圧勝したエイシンヒカリが2番人気で続いた。
気性面に危うさのある馬だが、豊さんが乗るのも人気を後押しした格好。
さらには逃げ主張の上に最内枠を引いたのだから尚更だろう。
関連性の強い毎日王冠を勝った牝馬のルージュバックは3番人気に落ち着いた。
早い段階から素質を評価されていたルージュバックにとっては最適条件でもあり、ここで一皮むけられるかどうかの瀬戸際とも言えた。
レースは大方の予想通りエイシンヒカリが逃げるもかなりのスローで36.9。
昨年もスロー36.4のだからその差は0.5秒。
昨年以上に遅い流れにもかかわらずエイシンヒカリの脚色は悪く、小気味よい逃げではない。
安田記念ではさらに2秒近く遅かった前半3Fを掛かり気味に追走したモーリスだったが、天皇賞ではスローも全く意に介せず折り合いは抜群。
この日の東京競馬場の馬場状態からすれば超スローと言えるほどでスタミナを一切求められないぬるま湯のレースだった。
これではせいぜい返し馬から戻ってマイルのレースをした程度であり、これで距離を克服したとまでは言い切れない。
スローにもかかわらず、押っつけながらのエイシンは直線入り口では早くも手応えが怪しくなり脱落。
これは昨年とまったく同じ再現VTRのよう。
半ばでは馬場の外目を豪快に早め先頭から抜け出してモーリスの完勝。
リアルスティールやステファノスが追い上げたときにはすでに大勢が決した後だった。
★ポイント
確かにレースはモーリスの完勝には違いないのだが、特筆すべきは職人ライアン・ムーアの隙のない騎乗ぶり。個人的にはモーリスの強さよりもライアンの巧さばかりが目についたレースだった。
スタートしてからの位置取り、ペースの読み、仕掛けのタイミング、直線での進路取りすべてが完璧。
完璧超人とはまさに彼のことではないだろうか。
勿論、2着に敗れたリアルスティールに騎乗のミルコもうまく乗っているのだが、日本人騎手のモーリス相手ならおそらく勝っていたのはミルコ。
それを許さないのがライアンだった。
■世界のモーリスになるには世界のムーアが必須条件
※海外G1を制覇したモーリスとエイシンヒカリだったが明暗が分かれた。
2016第154回天皇賞・秋(G1)の結果 | ||||||||
1着 | モーリス | R.ムーア | 1.59.3 | 33.8 | 05-04 | 堀 宣行 | 1 | |
2着 | リアルスティール | M.デムーロ | 1.59.5 | 11/2 | 33.5 | 10-10 | 矢作 芳人 | 7 |
3着 | ステファノス | 川田 将雅 | 1.59.7 | 11/4 | 33.5 | 14-14 | 藤原 英昭 | 6 |
4着 | アンビシャス | 横山 典弘 | 1.59.9 | 1 | 34.0 | 12-10 | 音無 秀孝 | 4 |
5着 | ロゴタイプ | 田辺 裕信 | 1.59.9 | アタマ | 34.5 | 03-04 | 田中 剛 | 9 |
※A→Bコースに替わり内前が顕著になるかと思われたが、むしろ外差し馬場だった。
■ラップ構成
200m | 400m | 600m | 800m | 1000m |
13.3 | 25.3 | 36.9 | 48.8 | 1.00.8 |
13.3 | 12.0 | 11.6 | 11.9 | 12.0 |
1200m | 1400m | 1600m | 1800m | 2000m |
1.13.1 | 1.25.1 | 1.36.6 | 1.47.6 | 1.59.3 |
12.3 | 12.0 | 11.5 | 11.0 | 11.7 |
4F 46.2 – 3F 34.2 |
※一貫したラップで逃げたかったはずのエイシンヒカリは行きっぷりが悪く、逃げはしたものの結果的にスローペース。
これを警戒したクリストフのラブリーデイが終始マークして2番手追走。
スローペースの前目を追走し、外から伸び伸びと折り合って抜け出した。
■2016第154回天皇賞・秋(G1)レース映像
■各馬のコメント
1着モーリス
1.5流の名馬を量産するディープインパクト産駒の包囲網を返り討ち。
父のスクリーンヒーローはグラスワンダー×ランニングヒロインという外国産馬と内国産馬のある意味夢の配合から生まれた馬。
98世代を盛り上げたグラスワンダーにサンデーサイレンスとダイナアクトレスという超良血ランニングヒロイン。
キングカメハメハ×アドマイヤグルーヴの仔ドゥラメンテにも劣らない理想的な血統。
個人的には天皇賞を制したならJC、有馬と進んでこそ王道。
天皇賞だけ荒らして香港へ逃亡はしっくりこないがそれも社台の事情。
2着リアルスティール
安田記念の惨敗は乗りこなせなかった祐一に問題があっただけで馬のポテンシャルは常にG1級。
この馬のG1初制覇の背中に乗っていたの奇しくも世界のライアン・ムーアだった。
最強馬ドゥラメンテに挑んでいた馬だけにここでの好走に不思議はない。
元々が鉄砲の利く気性であり、毎日王冠不出走は必ずしも不利となったわけではなさそう。
人気の盲点となるここを使って次走JCか香港か。
3着ステファノス
昨年は10番人気からの激走だったが、今年は誰もが分かって穴というには微妙な6番人気。
それでも本来はもっと人気してもいい馬だが川田がとにかく酷い。
本番で巻き返すのは確かに偉いが、なぜ毎度のごとく前哨戦でやらかして足を引っ張るのか。
秋華賞のパールコードしかり、毎日王冠のステファノスしかり。
いずれも関東にわざわざ遠征してきてまで詰まってミスをしている。
4着アンビシャス
例年の内伸び馬場なら助かったが、今年は外差し馬場での開催。
出遅れたのは致命的だった。
ノリも頑張ってできるだけロスなく回れるように内々の進路を探したが、ゴール前100mあたりで止まってしまった。
この場合はいつものように後方ポツンもハマったかもしれない。
5着ロゴタイプ
コメントでは強気なことを言いつつも田辺に行く気はなし。
とはいえ、肝心のエイシンヒカリがここまでスローに落としての逃げならば途中から交わしてペースを上げる選択肢もあったのではないか。
あわやの5着でもあり、消耗戦に持ち込むことで着順を上げられたかもしれない。
7着ルージュバック
この馬の芽を常に摘んできたのは戸崎。
いいところも悪いところもとは言うけれど、戸崎の悪いところばかり目についてしまう。
馬も一流に成り切れないが、これは戸崎にも言えること。
大きなレースを人気馬で勝つことができない騎手。
12着エイシンヒカリ
どんどん乗り難しくなっている気がする。
この馬ばかりはライアンが乗っていたとしても勝つことはなかっただろう。
香港では何事もなかったように巻き返しそう。
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