第56回宝塚記念は6番人気ラブリーデイが初G1勝利。ゴールドシップは世紀の大出遅れで15着惨敗

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2015第56回宝塚記念(G1)の結果分析

中間の雨の追い風もあり、史上初となる同一G1の3連覇がかかったゴールドシップにまずます有利になったと思われた宝塚記念だったが、ゲートから出ないというまさかのトラブルで15着。

勝ったのは今年に入って重賞3勝と本格化の気配が十分だったラブリーデイ。

騎乗していた川田は安田記念に続いてG1レースの連勝を決めた。

レースは行きたい馬がおらず松若のレッドディヴィスが逃げる格好で超スロー。

1000m通過が1.02.5は同じく芝2200mだった7Rの3歳上500万下の1.02.6とわずか0.1でしかない。

この時点でレースレベルが相当低くなることが推測された。

それを証明するのが本来逃げたくなかったレッドディヴィスの直後につける2番手から抜け出しただけのラブリーデイの勝利。

仮にゴールドシップがまともに出ていれば、早目のまくりで先行馬は急流に巻き込まれた可能性も高かった。

ところが肝心のゴールドシップが離れた後方のままでもがいている間に前半楽をした分、脚を溜められたラブリーデイには降って湧いた幸運ともなった。

ただ、これが単に運だけのものかと言われるとそうでもない。

同じく超スローだった京都記念でもスローを見方にキズナの猛追からも逃げ切っていた。

結果的にはいずれも前残りではあるが、そもそも前に行ってはいけないのかという根本的な話に落ち着く。

競馬で大波乱があるときは大抵が前残りであり、ハイペースで追い込み馬の決着で荒れるケースより前残りの波乱の方が圧倒的に多いのである。

これは日本の競馬のレベルが低いとされる原因でもあるスローペース症候群の弊害以外の何物でもない。

レースでは周りの他の騎手の顔色ばかりかレース外でも調教師や馬主の顔色を気にして自分でレースを勝とうという気概が足りない。

だから勝負に厳しい外国人騎手にいいようにやられ続けているのが現状だ。

ラブリーデイからすれば前に行って勝ったら悪いのか?文句があるなら自分も前に行けばいいではないかということになる。

そしてそれを実行した川田の判断も賞賛に値する。kwd2

これまで川田という騎手はいいポテンシャルの片鱗を見せながらも準メインはそれなりに乗れるのにメインレースになった途端に使い物にならなくなっていた。

それがG1級ともなると条件戦で見せた度胸が影を潜めてだらしがなかった。

松田博厩舎が福永をクビにして川田を主戦に切り替えてからも馬質は上がって重賞ではそれなりに結果を出せるようになってきつつあったが、G1ではまだ足りていないこともハープスターで露呈した。

さらにはトゥザワールドでもミスを重ねて信用を失いかけても池江厩舎は見捨てずにラブリーデイに起用した。

そもそもラブリーデイにしても川田が騎乗して勝ったのは新馬と野路菊賞の2勝でしかない。

今年の重賞3勝はそれぞれ中山金杯をベリー、京都記念を戸崎、鳴尾記念を岩田と川田は一切関わってもいなければ昨年夏の七夕賞を6着に敗れてから乗せてもらえてもいなかった。

これは安田記念でモーリスが回ってきたときと同じ悪運の強さではないだろうか。

自身は降ろされて他の騎手が結果を出していた馬にG1の宝塚記念だけ乗せてもらったどころか勝ってしまった。

モーリスと違って1番人気ではなかったものの、どれだけ悪運が強いのか。

また、本来のお手馬であるラキシスは川田がエリザベス女王杯で手綱を取って勝たせた馬にもかかわらず、ルメールに替えられるという非常な采配も受けた。

ノーチャンスとまでは行かずとも勝てるとまでは思っていなかった可能性が高い。

あまり運のことばかり取り上げても川田に失礼だが、以前なら最後でデニムアンドルビーに差されて2着だった気もする。

少なからず川田に変化を感じたのは安田記念でモーリスを先行させたことである。

度胸がなかった川田が代打のG1で保身に走らずあんな大胆なバクチを打った。

理由は何であれどこか吹っ切れたものがあるのかもしれない。

はっきり言ってレース自体は時計も1000m通過が500万と0.1差で勝ち時計も0.4差でしかなく低レベル。

肩書きこそG1だがこれを勝ったところでラブリーデイが勝った宝塚記念としてではなく、ゴールドシップが大出遅れをやらかして人気を裏切った宝塚記念として語られるだろう。

■阪神11R 第56回宝塚記念(G1)の結果

1着ラブリーデイ川田将雅2.14.4 34.802-02池江泰寿6
2着デニムアンドルビー浜中俊2.14.4クビ34.013-13角居勝彦10
3着ショウナンパンドラ池添謙一2.14.611/434.706-07高野友和11
4着トーホウジャッカル酒井学2.14.71/234.809-08谷潔7
5着ヌーヴォレコルト岩田康誠2.14.7クビ34.907-06斎藤誠3

■ラップ構成

200m400m600m800m1000m 
12.223.836.049.41.02.5 
12.211.612.213.413.1 
1200m1400m1600m1800m2000m2200m
1.15.21.27.71.39.41.50.42.02.02.14.4
12.712.511.711.011.612.4
4F46.7-3F35.0   

■第56回宝塚記念(G1)レース映像

★各馬のコメント

1着ラブリーデイ

結果的にG3程度のレースレベルだったのも幸いしての勝利。

とはいえゴールドシップに関係なく自分のレースに徹したのが勝因。

スローからの番手抜け出しと何もかもがこの馬に向いた展開。

ここまでG1には5回挑戦して5戦全敗どころか掲示板にすら乗ったことがなかった馬。

今年の宝塚が特殊過ぎて秋のG1戦線に出たとしても相変わらず頭では買えない。

2着デニムアンドルビー

阪神大賞典でゴールドシップを相手に見せ場があったことを忘れてはいけないと肝に銘じつつ見守った馬。

3歳時に好走したJCのようにレースレベルが低ければこそ好走する馬である。

あわやの2着とはいえゴールドシップがまともに走っていた展開ではわからなかった。

3着ショウナンパンドラ

はっきり言って想像以上に強かった上に池添の好騎乗も地味に光った。

カレンミロティックが蛯名と決まって評価を下げたのはひとえに謙一ではないから。

それを証明するが如く騎乗したショウナンパンドラを馬券内に持って来た。

昨秋はまだ見劣っていたものの、牝馬相手ならば十分にG1級の力を見せる。

4着トーホウジャッカル

休み明けにしては十分好走の類もゴールドシップが喧嘩を売ったのはこの馬。

ゲートでは立ち上がってまで威嚇しようとしていたが馬語で何か言ったのだろうか。

好走したとはいえ同世代の牝馬に負けていては物足りない。

5着ヌーヴォレコルト

VM経由の馬は最低でも連対をしていなければ馬券にならないデータについてはショウナンが3着とはいえ穴を開けた。

ヌーヴォレコルトは岩田にしては消極的な位置取りにも思えたし、G2はともかくG1でここまで人気するのはおかしな話。

6着ディアデラマドレ

いくら切れる脚を使えても最後方にいてこその切れであり、今日のようにポジションを上げたら上がり最速をデニムアンドルビーにの34.0に奪われて自身は34.6でしかない。

これが現実。

8着ラキシス

ラキシスに期待が出来たのはG1で頼りない川田からルメールに乗り替わったからこそ。

ところが降ろされた川田が勝ってルメールが8着だから競馬は分からない。

大阪杯は不良馬場の恩恵でフロックと論評したことを反故にしてまで狙ったが不可解な凡走。

間隔があいて10キロ増も影響したかもしれないが、やはり重の鬼だったというオチなのか。

11着ワンアンドオンリー

正直ドバイシーマクラシックはまったく期待してなかったが3着と好走。

そこへ来てミルコの騎乗ともなれば何かやってくれそうな予感したが・・・。

弱いダービー馬の汚名はまだまだ消えない。

13着カレンミロティック

天皇賞春の好走は京都の長距離に定評のある蛯名で理解は出来た。

だが、阪神中距離ともなると池添の期待値には遠く及ばない。

そしてスポーツ紙でちらほら載っていた中間のデキ落ちの噂。

それが原因ならもっと表に出さなければとても公正競馬とは言えない。

この馬には本来絶好の展開だっただけにここまでの負けはきな臭い。

15着ゴールドシップ

パトロールビデオ←クリックで動画

好きだったルーラーシップの有馬記念のトラウマを思い出させるような大出遅れ。

でもゴールドシップという馬ならやりかねないのもある意味納得できた。

今回ゴールドシップの単で勝負しようとする友人がいれば止めただろう。

ただ、個人的にはゲート入りの際に覆面を被せたことが少なからず影響したと感じた。

同じくステイゴールド産駒のオルフェーヴルが天皇賞で凡走したときも覆面を被せたのがおそらくは原因。

あまりにもあっけなくゲートに入って拍子抜けしたのだが、覆面をはずした途端に暴れだした。

ノリちゃんが言うには唸りだしたとのことだが。

覆面をしなければいつものようにゲート入り前に暴れただろうし、遅かれ早かれ暴れる馬には違いなかったかもしれないが、順番が後になったのが致命的。

とはいえ、今後はどうするのだろうか。

JRAからはゲート入り再審査を課せられることとなったし、後期のG1では有馬記念くらいしか狙えそうなものがない。

いや、ここまで来たらいっそ逃げ回らず苦手の東京で天皇賞とJCに再挑戦してみてはどうか。

京都を克服したのだから共同通信杯を勝った東京だって例外ではない。

それに既に先輩種牡馬のオルフェーヴルがいる以上、種牡馬としてありがたがられる血統の馬ではない。

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