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2016第76回皐月賞(G1)の結果分析
戦前の前評判はマカヒキ、サトノダイヤモンド、リオンディーズの3強。
G1で頼りにならない川田へ乗り替わりのマカヒキ、実績のないきさらぎ賞からの直行組となるサトノダイヤモンドに対し、G1で抜群の実績を誇るミルコのリオンディーズが一歩リード。
折からの雨も馬場状態に影響が出るまでに至らず、馬場状態はむしろ絶好。
ハイレベルだった牝馬に続き、牡馬もどれほどのレースが見られるのかへの期待は膨らむ。
メジャーエンブレムでは不甲斐ない騎乗ミスをしたクリストフも今回は先行タイプの優等生サトノダイヤモンド。
この馬もここまでの3戦は着差以上の強さを感じさせるもの。
弥生賞のマカヒキも一線級との初の対戦ながらいきなりリオンディーズとエアスピネルを撃破の大金星。
ただ、最もハイレベルと思われた弥生賞ではリオンディーズは引っ掛かっての先行で息が上がっての敗戦。
一度使われての変わり身は必至であり、皐月賞では本来の後方待機策が濃厚。
決め手比べで分が悪いエアスピネルは武豊のあっと驚く秘策がないか。
いずれにしても見応えのあるレース展開が予想されたのだった。
レースはジョルジュサンクが好スタートから先頭をうかがうと外からリスペクトアースがこれを制してハナ。
しかしここで目を疑うような光景が・・・。
何と外からリオンディーズが早々と2番手につけるという暴挙に出たのである。
この時点でレースの比重は前々。
リオンディーズをマークのエアスピネルは必然的に早めの仕掛けと位置取りになる。
6番手というのはギリギリ我慢できる後ろの位置取り。
それからさらに少し離れた後方にサトノダイヤモンド、マカヒキは後方2番手と初志貫徹。
3コーナーでは早々と先頭に立ったリオンディーズだったが、無理がたたって脚が上がり始めるとミルコが外に進路変更してエアスピネル、サトノダイヤモンドにぶつけてしまった。
意図的にやったかどうかも取り沙汰されたが滅多に適用されないG1での降着で5着。
エアスピネルはこれだけ自滅してもらってもリオンに先着できなかったのは痛恨。
漁夫の利を得た格好のサトノダイヤモンドもリオンディーズは交わせたがマカヒキの末脚の餌食に。
これで決まるのかと思いきやマカヒキよりも先に抜けて来たのが蛯名のディーマジェスティ。
マカヒキの切れも素晴らしいが、それ以上に楽に抜けだしたのがこの馬。
WIN5でも中山の芝中距離戦で圧倒的な好成績を誇るのが蛯名。
スタートはいつも通りの蛯名で遅れ気味だったものの、不利のない外々をスムーズに追い上げてマカヒキ川田より常に先手のレース。
相手関係から軽視された共同通信杯経由だったこともあってまさかの8番人気の低評価だった。
これでディープインパクトが勝てていなかった中距離G1のひとつである皐月賞を制覇。
残る中距離G1は宝塚記念のみ。
★ポイント
これが自然な流れのスローだから上げたなら何の問題もなかったのだが、強引に取りに行った位置だからマイル戦の桜花賞よりも速い。
1000m通過は58.4のハイペースでこれは同条件だった9Rの古馬1000万の鹿野山特別が2.00.1で1000m通過は1.00.6だったことを考えるとその落差は実に2.2もの大差。
ただの乱戦ではなくハイレベルがゆえの大混戦となったことがわかる。
■共同通信杯(G3)からの直行が近年のトレンドになりつつある
※共同通信杯から直行して皐月賞馬となったのは近5年で4頭が優勝と勝率にして80%。
2016 ディーマジェスティ 共同通信杯1着/蛯名 ←new!
2015 ドゥラメンテ 共同通信杯2着/ミルコ
2014 イスラボニータ 共同通信杯1着/蛯名
2013 ロゴタイプ スプリングS1着/ミルコ
2012 ゴールドシップ 共同通信杯1着/内田
来年はミルコの番?
問題は来年もちゃんと覚えているかどうか(笑)
2016第76回皐月賞(G1)の結果分析 | ||||||||
1着 | ディーマジェスティ | 蛯名 正義 | 1.57.9 | R | 34.0 | 12-10 | 二ノ宮敬宇 | 8 |
2着 | マカヒキ | 川田 将雅 | 1.58.1 | 11/4 | 33.9 | 15-13 | 友道 康夫 | 3 |
3着 | サトノダイヤモンド | C.ルメール | 1.58.3 | 11/4 | 34.8 | 09-05 | 池江 泰寿 | 1 |
4着 | エアスピネル | 武 豊 | 1.58.4 | 1/2+ハナ | 35.5 | 06-03 | 笹田 和秀 | 4 |
5着 | リオンディーズ | M.デムーロ | 1.58.4 | 4位降着 | 36.1 | 01-01 | 角居 勝彦 | 2 |
※今日のところは1,2着馬に展開が向き過ぎた。
4着ながら3F36.1で粘っているリオンは驚異的な底力を見せている。
この馬がサトノの位置なら勝っていただろう。
■ラップ構成
200m | 400m | 600m | 800m | 1000m |
12.0 | 22.7 | 34.2 | 45.9 | 58.4 |
12.0 | 10.7 | 11.5 | 11.7 | 12.5 |
1200m | 1400m | 1600m | 1800m | 2000m |
1.09.9 | 1.22.3 | 1.33.4 | 1.46.1 | 1.57.9 |
11.5 | 12.4 | 12.2 | 11.6 | 11.8 |
4F 48.0 – 3F 35.6 |
※どれだけ速かったかというと1200mまでは先週の桜花賞よりハイペースだった。
1600m戦の桜花賞でも1200mは1.10.5。
これがメジャーエンブレムなら正解だったが、リオンディーズの刻んだラップは壊滅的。
■2016第76回皐月賞(G1)レース映像
■各馬のコメント
1着ディーマジェスティ
ゲートの悪さは馬よりも蛯名に原因がありそうな雰囲気。
一頭だけポツンと外を追走。
ただ、ハイペースで流れたために馬群は縦長となって追い上げはスムーズ。
勝負どころで上がっていくと見違える末脚で一気に前を行く馬を飲み込む。
さらに後から仕掛けたマカヒキを問題にしなかったのは評価せざるをえない。
フェノーメノで涙を流した蛯名の念願のダービー制覇に現実味。
2着マカヒキ
それ以上でもそれ以下でもない及第点の騎乗。
とにかく馬の足を引っ張らないように乗ることが求められたなら今回の川田は十分な結果を出したと言える。
誰も川田にマジックなどは期待していないのだから。
外へ出すのを想定したスタートからの後方待機策は予定通り。
さらにリオンディーズが暴走してくれたお陰で弥生賞以上に展開は楽になった。
にもかかわらずディーマジェスティに軽く捻られたのはダービーに暗雲。
3着サトノダイヤモンド
掲示板すら載ったことがなかったきさらぎ賞からの直行組としては十分過ぎる3着。
最高のポジションで競馬をしていながら3着と中途半端な結果は鞍上と同じ。
ダービーを狙って皐月賞を叩きに使った代償の割に合うかどうか。
レース後のコメントが休み明けのせいか反応がもうひとつという言い訳はクリストフにはもはやお約束となりつつある。
ダービーも有力だが勝ち負けのイメージはわかない。
4着エアスピネル
スローからの捲くりで早め先頭などの展開の利が欲しかったが、まさかの超ハイペースでの追走は想定外。
結果、弥生賞同様にリオンディーズを前に見る形でのレースとなり直線では不利まで受けてしまう。
強い馬なのだが手が届くはずのG1が遠い。
陣営にはNHKマイル参戦の英断を期待。
5着リオンディーズ
弥生賞で失敗したからこそ、皐月賞では中団待機で間違いないと素人でもわかっていたはずなのにまさかの先行策。
ラップ的には逃げいているのと変わりがなく、3コーナーでは既に先頭という無為無策無能ぶり。
福永祐一がダービーで逃げたキングヘイローのような胸糞の悪さが残るのみの結果。
G1では常に期待以上の結果を出して来たミルコだけに理解に苦しむ騎乗。
これで昨年のドゥラメンテに続く騎乗停止で天皇賞春はアウト。
本人のコメントでも意味不明な内容を述べている。
Mデムーロ騎手(リオンディーズ=5着)「それまでのレースを見ていて、後ろからでは前を捕らえきれないと思ったので、前めで運びました。でも、(1000メートル58秒4と)ペースが速くなってしまった…。それでも頑張ってくれました」
それまでのレースとは弥生賞のことを言っているのか?
いつもは勝負勘の冴えているミルコだけにこのコメントは不安になる。
岩田のスローだから下げましたとは別の意味で迷言。
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